名曲695 「とんぼ」【長渕剛】

ーーとんぼを見て思い出すのではない。何も見なくても頭に浮かぶのだーー

【とんぼ】

 長渕剛は初めて取り上げる。小さいころからあまり接点がなかったのもあるのだが、シティポップ好きの私にとって長渕剛は少し好みが違うのである。もちろん有名な曲は押さえているわけだが、深入りはしない存在であった。

 今回紹介する「とんぼ」は知名度95%はあるのではないだろうか。前奏とサビの印象がとんでもなく強い。ただ、カラオケですべて歌える人となると、急にガクッと数字が落ちそうな気がする。それ以外のところもよかったりするのだが。

 そんなに長渕剛を好きでない私でさえ歌えるということは、洋楽と同じくとんでもない名曲の部類に属するということでもある。個人的には中毒性がピカイチだと思っている。何度聞いたことか「お~お~お~お~おお~」。某野球選手の影響もあるだろうが、脳裏にしっかりとこびりつき、なんでもないタイミングでフラッシュバックしてしまう。

 そしてサビだ。こっちも相当な中毒性。「あ~あ」。何気ないその台詞を言ったり思ったりしたら、必ず続く言葉が「幸せの」になってしまう。で、「とんぼがー」とか「とんぼよー」とか言っちゃったり。これが不意に起こってしまう。もう私の中でこいつは持病のようなものだ。一度知ってしまったのがよくなかった。「とんぼ」という病気。不治の病。

 それだけ人々の心に残るメロディーと歌声なのだ。カリスマである理由がよくわかる。私のハートにもカリスマの粉が降り注がれてしまった。

 なんだったかな、モノマネ番組で「とんぼ」をライブでアレンジして歌う長渕剛といったようなネタを見たことがある。それはいつまでも覚えているので再現可能なのだが、問題は誰がやっていただろうか。呼吸困難になるくらい笑った記憶がある。「あ~あ……し~~~  あわせのっ………………………とんぼがああああああああああ」。


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