名曲737 「冬が来る前に」【紙ふうせん】

ーー妙な出会いから昭和を知ったーー

【紙ふうせん・・冬が来る前に】

 紙ふうせんは「霧にぬれても」を過去に紹介した。だが知名度でいえば今回の曲のほうが上だと思われる。1977年に発売され、当時ではかなりの大ヒットといえる45万枚を売り上げた。紙ふうせんの中では最も売れているようだ。

 この曲について私もさも当然のように知っている感じを出そうかと思ったが、出会い方は妙だった。それはいまから10年以上前のこと、YouTubeで似た曲といった感じのまとめ動画があったのだ。その中にスピッツの「あじさい通り」(名曲なんだなあ)と似た曲があるとのことだった。

 1番と2番の間の間奏に注目していただきたい。これと

 この曲の演奏のリズムが似ているとあったのだ。確かに。でもパクリではないだろうなあと思った。

 それで終わったと思いきや、妙にその昭和の曲が気になった。しかもYouTubeのオススメで出てきたのである。これはオフコースをしょっちゅう聞いていたことも影響しているのかもしれない。聞いてみた。そしたら恐らく、オフコースのカバーバージョン?だったのを耳にしたのであった。

 その動画はもうなくなっていたので記憶に頼るしかないのだが、恐らく小田和正がこの曲を歌っていた。ふむふむ、妙な出会い方であったが、有名な曲なんだなと認識するようになったのである。

 そして時は流れて大人になったころ、よさがわかってきたのですよ。冬が来ると会えなくなるそんな切なさが、ふたりのハーモニーでより強調される。ひとつの完成形といえよう。デュエットの花形がこうやって形成されたのだ。昭和の文化はきっといまも根強く残っている。



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