療育における音楽の重要性

私の仕事はリトミック&ピアノ講師です。現在、私の仕事の半分はダウン児を対象としています。息子がダウン症児である為11年間でいろいろなつながりができ、都内の児童発達支援施設と、ダウン症親の会が主催するサークルの音楽クラスを担当しています。 

私がダウン症クラスを担当して思ったのは、ダウン症児は本当に音楽が好きな子が多いという事。たとえ赤ちゃんであっても音楽にとてもよく集中して耳を澄ませていて、目をキラキラさせながらファシリテーター(あまり先生という言葉を使わずこのように表現しています。ファシリテーター:クラスをまとめるリーダー的な存在)をよく見ています。成長とともに音楽に反応して手を動かしたり、体を動かすようになります。子どもたちの反応が出てくると親御さんもすごく嬉しそう!私も、子どもたちの反応をよく見て、気づいた点をお母さんたちにお伝えし、肯定的な声掛けをするよう心がけています。そうすることがお母さんにとってもお子さんにとっても自信に繋がると信じているからです。

私もそうでしたがダウン症児を出産して数年は気持ちも不安定で、焦ったり落ち込んだりするときがありました。今担当している療育や親の会に参加される皆さんは出産して数年のお母さんたちばかり。やはりどこか不安な気持ちをお持ちの方が多いように思います。

そんな中、音楽の力でお母さん自身もリラックスする時間、解放される時間が持てる事、お子さんとスキンシップをとったり笑顔を見たりすることで、お互い安心感や幸福感を感じられることはとても大切だと思います。

歩けるようになること、しゃべれるようになること、字がかけるようになることもとても大切なことですが、まず初めにお母さんと愛着関係を築くことがすべての学びの土台になると思っています。それが一番できるのは「音楽」であると信じて日々クラスを行っています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?