ストリーミングチャート分析(米津玄師)

今週のオリコンチャート(2020年08月03日~2020年08月09日)。画像1

・今週のトピック

・米津玄師祭り
・米津でもYOASOBIには敵わなかった
・オレンジスパイ二クラブの急上昇

・米津玄師祭り

やばすぎる。笑
 シンガーソングライターの米津玄師は8月5日の新アルバム『STRAY SHEEP』の発売に合わせ、ボカロPだったハチ時代からの全楽曲をサブスクリプションサービスで公開した。
 今までダウンロード数やCD売上枚数で毎週のようにランクインしていた米津玄師が、ストリーミング競争に参入した初週の結果が今週のデータに既に色濃く表れている。

 新アルバム『STRAY SHEEP』は2年9ヶ月ぶりの作品で、『Lemon』などその間ヒットした作品がこれでもかと詰められている。結果、オリコン上位20位の中に8作品もチャートインする結果となった。そして今回サブスクを解禁したこともあり、88.0万枚というBTS『MAP OF THE SOUL : 7 ~THE JOURNEY~』が記録した56.4万枚を超え、「今年度最高初週売上」を記録。さらに、初週にして「今年度アルバム累積売上1位」も記録した。


 また、8月7日にはオンラインゲーム「FORTNITE」内の「パーティーロイヤルメイン・ステージ」にてライブを開催した。
 新型コロナウイルスの感染が拡大している状況を受け、最新ツアー「米津玄師 2020 TOUR / HYPE」の中断を余儀なくされ、秋以降に予定していた延期公演も、来場者の安全を確保するため中止した米津。今回の「FORTNITE」でのイベントは、この状況下でもファンと同じ時間を過ごせる方法を模索していく中で実現した。過去に「FORTNITE」内ではトラヴィス・スコットやマシュメロらがライブを披露しているが、日本人アーティストがこの企画に参加するのは初めて。さらには8月5日に米津の5thアルバム「STRAY SHEEP」をリリースしたばかりとあって、日本のみならず世界中のファンがアバターとなってイベントに参加した。

 しかし一方でこのライブをきっかけにFORTNITE民と米民(米津玄師のファン)の対立が起きているとも言われており、その背景にはゲームのグラフィックの低さやお互いの民度・マナーに問題があったと推測できる。
 今後はゲームのようなバーチャル空間と音楽の親和性が一層高まっていくとは思うので、折り合いをつけて解決したいところである。

・米津でもYOASOBIには敵わなかった

 これだけの売り上げを叩き出した米津玄師。しかし1位の『夜に駆ける』は2位の『感電』に100万回再生の差をつけている。
 米津玄師は今回、TikTokという最近のバズり手法を使わずにこの数字を出した。一方で『夜に駆ける』はTikTokやInstagramなどの動画SNSで使われることが多く、その点再生回数を稼ぎやすい。
 来週以降このランキングが覆るのか、このままYOASOBIが首位を独占し続けるのか楽しみである。

・オレンジスパイ二クラブの急上昇

 茨城県出身の4人組ロックバンドのオレンジスパイ二クラブは2012年から活動開始し、「ザ・童貞ズ」→「The ドーテーズ」→「オレンジスパイ二クラブ」という二度の改名の中で童貞を捨てたことが大きなカギになったと言える。笑
 そして2018年12月にリリースした『キンモクセイ』がTikTokでバズったことをきっかけにバイラルヒットし、オリコンランキングも急上昇している。

 TikTokでバズる曲の共通点として私は、耳に残るフレーズが必須だと考えている。例えば『香水』の「ドルチェ&ガッパーナ」という語呂のように、15秒という短い時間の中で人々の耳や記憶に残る何かがないとTikTokでバズることは難しい。
 『キンモクセイ』はサビのリズム感と韻の踏み方が気持ちいいなと思います。個人的に最近売れているインディーズ曲で一番好きかも。


・まとめ

 今週は米津玄師の週でしたね。笑
 でもきっとしばらくランキング上位を米津玄師が占めるだろうし、『キンモクセイ』がどこまでヒットを伸ばすことができるかも個人的に気になってます!
 そして王座に君臨している『夜に駆ける』がランクを落とす瞬間も楽しみにしているので、来週のランキングが楽しみです!

 最後に中学生の頃めちゃくちゃハマっていたハチの『ドーナツホール』の音源を貼っていきます。
 めちゃくちゃかっこいいし切なくておすすめなので是非聴いてみてください! 





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