見出し画像

貝殻を整理した話

2021年、1月。
寒さと世の中の状況を理由に家に籠る毎日。
日当たりの良いお部屋は、一つの場所に留まっていても、太陽の動きによって時の流れを感じることができるのでありがたい。

昼間、外の寒さを遮断した窓辺が太陽のやわらかな温もりに包まれるとき。
ボーっと無心に没頭できる作業があると幸せです。


ある週末のこと。
この日はまり込んだ作業は、「貝殻の仕分け作業」。

海に行くごとに目に留まっては持ち帰ってきて、パラパラと我が家に集まってきた貝殻たち。
それぞれがどの海辺から来たなどという身寄り情報は最早わからず、私の引き出しにまとめて仕舞い込まれています。
ふと、たまに改めて眺め直すとき、私はいったいこの子たちをどうするつもりなのかと自分自身で突っ込みを入れてしまいます。
でも、海辺では、広い砂浜からなんとなく惹かれる貝殻に出会う、あの高揚感をそのまま家に持ち帰りたくなるのですよね。

画像1

そんな貝殻たちですが、アートセラピーの学びの場に足を運ぶようになってからは、アートを彩る自然素材の一つとして、いろんな形で楽しむことができそうであるとひとつ具体的な期待感を持てるようになりました。

と、いうことで、整理し直そうと、久しぶりに貝殻を引き出しから取り出したのです。

画像2

サンゴのグループ。大きな貝殻のグループ。渦巻いている貝殻…と、この辺りまではスイスイと手が進みました。
ただ、だんだんと手が進まなくなってきます。
大きさで分けようとしても、大小なんとも分けがたいサイズのかけらが登場し、そのたびにどっちのグループに?と手が止まる。
白系、ピンク系・・と色で分けようとしてみると、模様がいっぱい入っている貝殻がわらわらと迷子になる。
すべすべ、ざらざら、マット・・と質感で分けようとしてみると、すべすべグループがやけに多くなってしまったり。

いかようにでも区切ることができて、そしてどの区切りを採用しても、どっちともつかない境界の曖昧なところにいる子がいる。「その他」と雑なグループを作り上げて単純に括ってしまうか、特徴を見極めて何かしらのグループに所属させてあげるか。

区切り方を変えると、堂々とあるチームに所属できていた子があぶれものになったりもする。マジョリティもマイノリティも紙一重。
整理するためのこちら都合の分類一つでその人の特徴を決めつけては多くのことを見逃しそうだ。


と、そんなことに思考を巡らせる週末のポカポカお日様タイムでした。
疲れた。

画像3

この記事が参加している募集

おうち時間を工夫で楽しく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?