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猫にふれたい、というおはなし(ホラー映画へのコンプレックス)

突然だが、わたしはホラー映画が苦手である。

TSUTAYAのホラーの棚は足早に通り抜けるし、『着信アリ。』を無理やり観させられた時には、初っ端のコンロの着火音にビビりまくって日頃温厚な先輩に(半ば呆れられながら)キレられたこともある。

ただ冷静に考えると、日頃温厚な先輩が私の苦手なホラー映画を無理に観させたりするだろうか......

ということは、実は温厚じゃなかったのか、それとも先輩じゃない何者かだったのか。
どちらにしても考えて得がない気がする。

そんなこたぁはどうでもよい。

映画は日常に侵食し、日常は映画に侵食する。
ひとは生活に映画を幻視し、映画に生活を投影する。

かと言って本当に侵食されちゃ、困る訳である。

CMである。

好こうが嫌おうが目に入ることに定評があり、またそれが仕事でもある、アレである。

そして今話題のドラマ版『呪怨 呪いの家』。

『呪怨』のCM。

辻斬りにあったような気持ちである。
辻斬られまくっている。

こんな気持ちになる人々が(推定では)多数いるなんて、ホラー映画の宣伝は本当に大変な仕事だろうなぁ......

呪怨は呪われた家の呪われた家族とそこに侵入(引っ越し含む)してしまった人々の話である(はずである)。

cmでも「視線を感じませんか」というなんともイヤ〜な問いかけの後に「庭に黒猫がいませんか」などと......猫?

猫がいたら可愛い。

黒猫ならなおさら可愛いじゃねぇか。

三毛でもブチでも白でも茶トラでもなんでも可愛いじゃあねえか。

なんなんだ。

猫飼わない私への当てつけか?ん?

苦手なホラーを見れば黒猫がみれるってか?


............

猫を買えば済む話ではないか!

という話では済まないのである。

手前どもの脳のお役所は猫を飼えない言い訳を何種類も取り揃えております。

第一に金銭的問題である。
生き物はお金がかかる。生きてるから。

第二に猫は生きているということである。
生きていれば動く、動けばものにぶつかる、倒す、イジる、壊す、噛む、吐く、マーキングする......

これらは避けられない問題であり、避けるべき問題でもないだろう。なぜなら生きているのだから。

第三にこの部屋の狭さである。
6畳1部屋と廊下しかない。
つまり基本的に同じ空間にいることになるのだ。
これでは双方にストレスがかかるだろう。
お互い違う生き物だから。

第四に..................


あぁ猫を

猫を撫でたい。

足元をすり抜けざまに尻尾を足首に絡めるあの感触を味わいたい。

すねこすりという妖怪がいる。
生暖かい風が足にまとわりつく感覚。
アレがすねこすりだそうだ。

夏は半ズボンをはく機会が多いので、すねこすりにもよくあう。

ホラーの季節だ。

この先、皆でギャアギャア言いながらホラー映画を観れる夏がまた来るだろうか?

それまでにはちょっとだけでも耐性をつけておきたい。気もする。

手始めに『HOUSE』とかから観てみようかな。
猫も出るみたいだし......

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