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仲間と力を合わせて何かを成し遂げたい

「プロフェッショナル 仕事の流儀」の庵野秀明回を観た。

自分の頭の中にあるものなんてたいしたものじゃない。自分の外側にあるもので作るのが大事。そう言って、スタッフに色々やらせた挙げ句、「これじゃないことはわかった」なんて感想を述べる庵野を見て、いいなぁと思った。

そこまで経験があるわけでもないが、ギタリストとして誰かのサポートに入ったときの私は、言うなればカラーのスタッフのような立場となる。専門用語を使って一言二言交わせば解決する局面もあるが、誰の頭の中にもないものを表現するとなれば、自ずとあのようなコミニュケーションになることは実感としてわかる。

例えば「デヴィッド・T・ウォーカー風のフレーズでお願いします」という指示だったのなら、できるかどうかは別として対応しやすい。しかし、○○風ではないユニークなものを作ろうとするのなら、こちらがやってみせたことに対して「なんか違う」「何かが足りない」「惜しい」なんて言葉が出てくるのは当然のように思える。誰にとってもゴールがはっきりしていない状態だから、ことはまるで円滑に進まないが、こうしたプロセスを通じて人と何かを作るのは案外楽しい。

けれども、このようなやり方は自尊心がボロボロになる可能性はある。むかし何かの本で、オリジナリティ溢れる歩き方をしてくださいと指示し、衆人環視のもとでそれを披露させれば、大抵の人は自尊心がズタボロになるという話を読んだ。そして、これは自己啓発セミナーで悪用されている手法というような話が続いていたと記憶している。

人とものを作ることは楽しさもあるが大きな困難も伴う。常に和気藹々とはいかない。

音楽の場合、一人で作ったほうが遥かに楽だ。自分でできることは自分でやったほうが早い。意思の疎通に関して困ることもない。しかし、それでも尚、「あの人と一緒に仕事したいな」なんて思ったりもするし、誰かと一緒に作ったほうが良いものができそうな予感がある。うーん、なんだかエヴァっぽい話だ。

引き続き『消費資本主義!』を読んでいる。半分ぐらいまで進んだが、文章がなかなか頭に入ってこない。ただ目で追っているだけの時間がときどき現れる。なぜだろうと考えた。それはやはりこの本が進化心理学に依拠しているからだと思われる。興味を惹くような単語がなかなか出てこないのが原因だろう。

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