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予定のない週末

先月、鹿島さんと張江さんの映画雑談のトークイベントにゲストに登壇した際、将来への不安が強すぎて『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』を観ていても気が気でなく、あまり集中できなかったと発言した。それを受け、タカハシヒョウリさんは「遠征先のスーパー銭湯で『ウシジマくん』を読んでるときの感覚だ」と言っていたが、まったく同じ経験をしたことがあったから、まさにそのとおりです!と思った。

普段何気なく生活していても突如として『ウシジマくん』を読んだあとのような不吉な予感に取り憑かれて身動きが取れなくなってしまうこと度々。見栄やプライド、あるいはものぐさや状況の楽観視によって生じたボタンの掛け違いが、水面下で雪だるま式に膨れ上がり、もはや取り返しのつかない事態にまでなってしまっているのではないか。そんな疑念が頭をもたげる。気持ちが塞ぎ込むだけでなく、呼吸が浅くなったり、動悸がしたり、頭が重くなったり、胃がもぞもぞするなど、少なからず身体的な反応もあって不快感を覚える。

学生の頃に友人たちと富士急ハイランドへ行った。言うまでもなく「ええじゃないか」、「ドドンパ」、「FUJIYAMA」などの絶叫マシンに乗ったわけだが、なかでも「ええじゃないか」の恐ろしさと言ったらなかった。失禁してしまった気がして、地上に戻った後にこっそりと股間に触れて確認した。幸いなことに湿ってはいなかった。その後、もう二度と乗るまいと心に決めた。

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日記と夢日記

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