坂越に行ってきました。

気づけばもう9月の終わり・・・一ヶ月に2回は更新したいと言いながら、しんどいしんどいと言って怠けていたら、もうこんな時期になってしまいました。無念。

この前赤穂市の坂越に行きました。海辺の町で、伝統的建造物群による古い町並みと秦河勝ゆかりの大避神社などがあります。近くには、特別保護地区生島があります。生島は神域として人の立ち入りが禁止されている島です。祭りの日しか人が入らないため、原始の森が保たれており、学術的にも非常に価値のある場所らしいです。すごいですね。

 さて、坂越地区ですが、古い町並みがすばらしいところでした。酒屋や大きな金庫があるかつての銀行、民俗的資料を集めてた屋根裏など、昔の家屋が現代的に使っています。特に、「旧坂越浦会所」は、とてもよかったです。かつて赤穂藩主などに別荘として利用され、今では、歴史的建造物の公開施設として多くの人が訪れる場所です。この建造物の2階にある、かつて藩主が寝ていたという寝室は2畳ほどの部屋で、窓からは海が眺められます。そこにゴロンと転がると、とてつもなく気持ちがよいです。2畳という秘密基地のような安心感、窓から吹く心地よい海からの風、枕元には酒と煙草。こんなところなら何時間でも寝られる・・・と思いながら、他の観光客の迷惑になるので、眠気を感じる自分を叱咤しました。もし坂越に来られるなら、ここには必ず寄るべきでしょう。

 次に、秦氏が祭ってあるという大避神社に行ってきました。私以外に人はいなかったせいもあってか、とても厳かな雰囲気でした。境内には大きな船が置いてあり、長い絵馬(名物らしい)や、奉納された絵(船の絵など)がありました。それらを眺めてボーっとすごせるような場所でした。神聖な場所なのに、ところどころ「イノシシに注意!」の張り紙があり、人の息吹も感じられ、なんだか素敵な場所でした。

 私は山に囲まれた田舎出身なので、海辺の町というのは不思議に感じる場所です。海は不思議な言い伝えがあったり、独特の慣習があったり。豊穣を与えてくれるけれどもその一方で得体の知れない「海」を身近に生きていた人々の死生観が感じられます。

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