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Layer N に関するまとめ

更新:2024/04/19


Web2とWeb3の隙間を埋め次世代のインターネットを構築しているLayer N についてまとめてみました。間違いや説明不足な点もあると思いますがプロジェクトの理解の助けになれば幸いです。

概要

・イーサリアム系のレイヤー2
・Layer N 上で開発されているロールアップの実行レイヤーとして機能
・EigenDAを利用してガス代削減
・hyperlaneを利用しXVMやアプリケーションを接続

LayerNの開発目的

➀ 既存Web2アプリケーションと同等のオンチェーンアプリケーションを実現する。既存Web2アプリに比べオンチェーンのアプリは遅く、高く、性能的にも劣っています。

② ➀が実現した暁には更なるイノベーションを起こしたい。LayerNで開発されるアプリケーションは流動性を共有し、通信の遅延やブリッジリスクなしで連携することでより革新的なシステムを実現できる。

既存チェーンの問題点

アプリケーションを開発し実装する際にどのブロックチェーンを利用するかは大事な選択です。
基本的には全ての処理を単独で行うモノリシックなチェーン (例:イーサリアム・ソラナなど) を利用することになります。環境が単一なためアプリケーションの連携は容易になりますが、チェーンのリソースを全アプリで共有する為トランザクションの遅延やガス代の高騰などUXの低下は避けられない問題です。

別のアプローチとして独自のロールアップを立ち上げアプリケーションを実装する方法もあります。アプリに特化した環境構築により単独での性能向上が期待できますが、他ロールアップとの通信遅延や流動性断片化を招くことでスケーリング問題が発生してしまいます。

StateNet

カスタムVM (XVM) によるチェーンの集合体であり、共通する通信レイヤーと流動性レイヤーによって高い安全性と拡張性を備えています。

StateNetによって実現することは

➀ 既存アプリと同レベルの処理速度
② 全てのアプリがスムーズに通信できる
③全てのアプリが流動性を共有

StateNet上で開発されるアプリは非常に高いスケーラビリティを備えています。

XVM

LayerNではXVM (アプリケーション特化のVM) の開発が可能になりガスコストやパフォーマンスをアプリ専用に最適化することが可能となります。例としてトレーディング特化のNordVMがあります。

EigenDA

既存のロールアップはトランザクションデータの保存にイーサリアムのブロックスペースを利用していますが、ブロックスペースの利用競争がガス代の高騰を招いてしまいます。

EigenDAではバリデーターの数を増やすことでブロックスペースを増やすことができるため、ガス代を抑えつつトランザクションのスループットの向上が期待できます。

IVC (Inter-VM Communication Protocol)

IVCの存在により全てのXVMとアプリケーションがスムーズな通信を行い流動性を共有できるようになります。全てのXVMはそれぞれのステート (チェーンの状態) を共通のコントラクトへ提出することで1つのVMのようにふるまうことが可能になります。

IVCによってユーザーや開発者はチェーンを気にせずにアプリケーションを利用、開発できるようになるためエコシステムの拡大が非常に容易となりUXの大幅な向上が見込まれます。開発にはHyperlaneも関わっていると考えられ、LayerNの通信性能には期待できそうです。

4月からテストネットを行っています。
興味のある方はテストネットガイドもご覧ください。

まとめ

現在Web3が抱える問題点を解決しWeb2アプリを扱うようなUXを提供するために開発されているLayerN。ブロックチェーン技術とWeb2と同等のUXの融合によりどのような革新的技術を生み出すのか、今後も目を離せない楽しみなプロジェクトだと考えています。

資金調達

$5M (Seed)

リンク

Website:https://www.layern.com/
X:@LayerN_Official
Discord:LayerN


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