いつか消える、響く悲しみも。

今日は早く起きた。布団の中で起きていた。頑張っている友人の影を感じるために起きていた。

朝、ニュースを見た。世界のこと、攻撃する人、守る人、泣く子供、が映っていた。何年も前のことや、現在の現実、そのどれもが自分とは遠くに思っていた。

昼、人が来ていろいろしてくれた。少し話してその人は帰った。それから買い物へ行った。なかなか外出する気持ちになれないとぼんやりしていて、気付いたら外、みたいな感覚だった。必要なものを買って帰宅。

風呂に入って洗濯をしてご飯を作った。生活をしていると思った。温かいお風呂に入れることも、洗えば服が綺麗になることも、お腹いっぱいご飯が食べられることも当たり前だと思っていた。

夜、好きなミュージシャンが最近作った曲を公開してくれた。さっきまでの当たり前は、優しく守られていたと知った。

彼は、まだ会ったこともない人も包み込んでいた。ずっと昔、まだ幼いころから彼の曲は優しかった。もっと良いことがあるように、ではなくて、あなたが怖い思いをしないように、不安でいっぱいにならないように、そんな広さがある。

遠い国も隣人も、私と同じように生活していて、暮らしの連続があって、大切な人を大切に思っている。

当たり前のことを疑わなくて良いように、恐れないで良いことを信じられるように、世界に怯えないで良いように、誰もがそうやって生きられるべきだと思う。

私の朝にあの子の夜が来る、という歌詞があった。誰もが繋がっていて、同じ朝が来ると気付かせてくれた。

朝は暗くて寂しいだけじゃなくて、夜の静けさや優しさも含まれているんだな。

朝から知らない世界に飛び込んできたような変な感覚があったけれど、この曲で自分のぬるさに情けなくなった。

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