学の展示っすか?物の展示っすか?ー前田不二三「學の展覧會か物の展覧會か」

展示ってどっちっすかね?
ってことを考えた人があったのですね。

前田不二三さんです。
東京帝国大学で、人類学標本展覧会が開催されるのですが、
その時、来た人を案内してて、考えてしまうわけです。

これは学の展示なんだろうか?
それとも物の展示なんだろうか?

それで2パターンの案内を試してみるわけです。

「人類學の展覧会」「第一室にあいて人類學といふものは先斯の如きもので、其目的を達する爲めに集めた材料であるといふ事を理解した人は、物品の陳列場にはいつてからも大變に興味ふかく見ておつた様です」

「物の展覧會」とは「學術の資料たる物そのものゝ展覧會」であり、「人類學といふ物は此の如き材料から歸納的に研究する物である、而して其材料は此の如き物であると云つて、材料そのものを世人に見せる爲」
前田不二三「學の展覧會か物の展覧會か」『東京人類學會雑誌』219号

で、その結果、「俺的には、学の展示だったわー」とのこと。



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