職業選択の自由か、機会均等か―「自由とは必然性の洞察」

あーあ、こんなことなら学芸員なんか目指さなければよかった。
あーあ、長いことがんばってきたけど、無意味だった。

などと、聞こえてきそうな3月末です。

ここにレバーが二つあります、一つを引くと正規への道がひらけます。
もう一方を引くと、一生非正規で生き続けることになります。

これは自由でしょうか?

これを引いたら、こういう理由で、正規になれるというのがわかった上で、レバーを引くのが、自由だそうです。

ヘーゲルのいう「自由とは必然性の洞察」という言葉だそうで、益川敏英さんの説明がわかりやすかったので、使わせてもらいました。

アマルティア・センは、「達成された成果(正規か非正規か)」の水準だけでなく、「達成するための自由(正規へのプロセスの有無)」という水準で考えることが重要だという。

この二つを区別することで、後者の「困苦を強いられている人々が基本的な機能を達成する自由を欠いているということを直接説明できる」という。

つまり、正規か非正規か、だけで問題を捉えるだけでなく、そこに至るプロセスを問題視しないと、なにが不自由となっているのか説明ができないのです。(まぁ、理論的には)



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