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パラサイト 半地下の家族

よく言う「頭を鈍器で殴られた」みたいな
衝撃があって 今もまだどの言葉にも
当てはまらない感情がぐるぐるとしています…。
(ネタはバラさないけど ここから少し描写の話が入ります。何も知りたくない人は読まないでね。)

豪邸から自分たちの住む家へ どこまでも
どこまでも階段を下っていったあの嵐の夜。
足元を見れば大量の雨水が ひたすらに同じ
方向へ流れ落ちてゆく。
どうやったって這い上がれない 救いのない
家族を表わしたあの描写の巧みさに脱帽するのと同時に涙が止まらなかった。

去年の夏 釜山の甘川文化村に行ったときに
感じた虚無感みたいなものが一気に蘇ったので
その時の写真を。

スラム街をアートで活性化するという趣向で
観光地化した地区。
セルカ棒を持った沢山の観光客が村を一望
できる高台で記念写真を撮っている。
その下ではお世辞にも良い暮らしをしていると
は言えない人々が生活を送っている。
それを同時に見つめた瞬間の切なさは
凄まじかった。
幸せの基準は沢山あるので 何が幸せで
何が不幸かは一概には定義できないけれど 必死に頑張っても頑張っても物質的な豊かさを掴み
とれない社会構造は本当に何とかすべき
だと思う。(日本も。)

他にも書きたいことは山ほどあるのだけれど
ポンジュノ監督自身が ネタバレは禁止と
おっしゃてるいるので あとは実際に観た人との
感想共有にとっておきます。

最後に 映画内容とは関係ないけれど 序盤は
いびきをかいて眠っていた隣の席のおじさまが
最後にはすすり泣いていたことが印象的でした。どんどん観てる人を引き込んでいく
映画って素晴らしいと思う。

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