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四月大歌舞伎のこと

歌舞伎座、コクーン歌舞伎、初日おめでとうございます。
無事に幕が上がりました。

歌舞伎座の大間では、恒例の再来月の演目発表がありました。同時に’歌舞伎美人’でもアップされた内容に驚愕。これは松竹さんの本気を感じてしまう。歌舞伎興行がこの疫病禍で確実に変化しました。

第一部は「通し狂言 天一坊大岡政談」

猿之助さんの天一坊がきた!観たことない(笑)初役ですよね。迎え撃つ大岡越前守は松緑さん。大岡を問答で遣り込める山内伊賀亮は愛之助さん。

同世代の三人が揃った通し狂言がきました。これを待っていました。「みたに歌舞伎」を思い出します。この時は松緑さんではなく幸四郎さん。同世代三人がっつり組んだお芝居は見応えありました。

「天一坊大岡政談」は、2018年国立劇場、2015年歌舞伎座の團菊祭で上演されています。なんと両方を私は観ていないのですよ。。。何でだろうと思ったら、2018年は猿之助さんの法界坊、2015年は猿之助さんの明治座に浸っていたからでした。

調べると、その前は2001年。天一坊が菊五郎さん、大岡が團十郎さん、伊賀亮は仁左衛門さんという大顔合わせ。

そして、ぐっと間があいて1972年には、なんと三代目猿之助さんが天一坊。大岡は先代の仁左衛門さん、伊賀亮は坂東好太郎さん(彌十郎さんのお父様)です。

やはり三代目が演じているのですね!四代目が生まれる前ですが、きっとやってみたかったのかもしれません。悪の華、すごく楽しみにしています。

第二部は「荒川の佐吉」「義経千本桜 所作事 時鳥花有里」

私は佐吉が大好物です(笑)これは猿之助さんが務めた時に最高に素敵だったお役。今回は幸四郎さんが演じます。かっこいいに決まってる(笑)そして、ラストの切ないところが妄想だけでも泣ける。子役は誰だろう。。気になります。所作事のほうは2016年に上演されてますね。

そして、第三部もすごい「ぢいさんばあさん」「お祭り」

12月に上演されたばかりですが、仁左衛門さん玉三郎さんで上演が叶います。リクエストが多かったのでしょうね。観たいです。今回、お二人は12年ぶり。私はその時、初めてこのお話を歌舞伎座で観ました。ストーリーを把握していたにも関わらず、ラストの再会のシーンで声が出そうなくらい泣き続けました。自分でもコントロールできなくて恥ずかしかったです。

すーっと心に沁みて、ふわっと体の中で温かなものが広がり浄化されるようでした。滞っていたものが涙になって出てきたのかもしれない。

玉三郎さんの老け役を初めて見ましたが、美しく品があり、本当に素敵でした。忘れられない思い出です。12年経ち、お二人も楽しみかと思うのですが、観る側の私もどう感じるのか楽しみです。

お祭りは玉三郎さんのお名前はあるのですが、仁左衛門さんはないですね。相手は違う方でしょうか。

どっぷりな古典がないのは新鮮です。松竹も各部の客入りを揃えたいのかなと思います。これは全て満席になる日も夢ではないかもしれない。そう予感させるほどワクワクするラインナップ。

どうかその頃には全国のファンが遠征して、皆で楽しめますように。


aya



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