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猿之助と愉快な仲間たち第2回公演「森の石松」

昨日、初日を迎えました「森の石松」にさっそく行ってきました!六本木トリコロールシアターは200席の小劇場。感染対策の一環で最前列を外しているので実際はもっと席数が少なめです。

学生時代に小劇団ブームがあり、小劇場に通っていた私としてはタイムスリップしたような小屋でした。後ろの席だって見やすいコンパクトな空間。

お席も狭めで、客席が二階で階段なので、荷物はコンパクトにして動きやすい服装がおすすめです。気温低めでしたが、劇場内は寒くなく、むしろ熱気で熱いくらいでした。寒がりな私の感覚です。

軽く食事を済ませ、日比谷線東銀座駅14:11発に乗り、友人とゆっくり歩いてファミマを通り抜ける近道ルートを通り、入口の列に並んで着席したのが14:50でした。お化粧室は少なめで並ぶことが多いと情報をいただいたので東銀座で済ませて向かいました。

劇場にいるスタッフの皆さんが澤瀉屋の法被で感動でした。

★★まだ初日が開けたばかりなのでネタバレはしませんが、イメージを付けたくない方は読まないことをお勧めします。


笑って泣いて、そして泣く。
こういう楽しいお芝居が観たかった。大衆演劇一座が登場するので、そのテイストがふんだんに取り入れられています。普段に観ることができない歌舞伎役者の姿が満載です。

特に、猿之助さん演じる座長(←イントネーションは’ざ’にアクセント)が私の観たい猿之助さんでした!!!神様ありがとう!

Instagramのストーリーズに本人が衣装姿をアップしてワクワクしていましたが、イメージどおりの流し目舞踊きたー(笑)目を伏せて、ゆっくりグッと斜め横にくるわけです。上手下手それぞれビーム飛ばします。座席の中段あたりにくる。こっちにきた時は、のけぞった。大衆演劇に通う方の気持ちがわかりました。これは行けるなら行くでしょ。昭和歌謡にのり、歌舞伎座ではあり得ないお姿です。

若手の皆様が大活躍で、右田六さん翔乃亮さん笑猿さん喜介くんの大衆演劇の踊りが最高に楽しい。演技も踊りも四人四様で、こんなに実力があったのかと思い知らされました。もっと本興行で演技が観たいなと思いました。4人の踊りが楽しくてよかったです。

時代劇ファンとしてすごいなぁと思ったのが、市瀬秀和さん。居住まいといい、殺陣の形といい、世話物のベテラン感があってワクワクしました。いると場が締まるし、BOSの下川さんと二人の絵がかっこいい。下川さんの殺陣もワクワクするし、穴井さんは初本格的演技とは思えない。本職のダンスも最高によかった。

大勢の立廻りシーンがあります。疫病が流行ってから、こういう大勢のシーンは今もあまりないので感動でした。迫力あって好き。もっと進化してテンポアップしたところを観たいかも。

初舞台の大知くんの現代的感覚がよかったです。このお役は彼しかできませんね。センスがいいと思いました。

石橋正次さん正高さん親子がキーマンで、段之さん澤五郎さん段一郎さん郁治郎さんの澤瀉屋ベテラン陣の味の濃さ(笑)段一郎さんは猿之助さん相手に百戦錬磨な感じが面白い。

松原海児さんのレイコママのスタイルが良すぎだし、澤五郎さんとのシーンは独特な雰囲気がツボでクセになります。じわじわ笑える(笑)

場の空気を一瞬にして変えたのが松雪泰子さん。本当にすごい。薮原検校や、劇団新感線での姿と全く違う。かっこよかったです。

そして、日替わりゲストは、なんと佐々木蔵之介さんでした!客席がどよめきましたね~。で、最初に台本を落としちゃうという(笑)猿之助さんに後で突っ込まれてました。猿之助さんに「ただ立っていればいい」と詐欺まがいな誘われ方をされ(笑)、不安いっぱいでやってきた感が否めず、まわりの人に立ち位置を誘導してもらったり。。これが失礼ながら面白くてお客はクスクス笑いっぱなし。

猿之助さんと並んだ姿を生で観るのは「空ヲ刻ム者」以来でしょうか。社交辞令が現実になり歌舞伎に出演することになっちゃったのを忘れてないから、猿之助さんがまた歌舞伎に出てと言っても、首を縦に振らない(笑)でもお客を味方につけた猿之助さんはとうとう首を振らせて勝ち。

昨日の浅野和之さんは一芸を披露したそうですが、蔵之介さんとはサシでトークになっちゃった(笑)すごく面白かったです。

音楽も面白かったです!エレキギター、津軽三味線、昭和歌謡。。などなど、劇中劇で大衆演劇の雰囲気もばっちり楽しめ、ラストは心にグッとくる。

楽しくて、亀治郎の会やワンピースを思い出しました。舞台と客席が一体になり、一緒に笑って泣いた日々。お客の私も仲間なのだと思わせてくれる。こういう芝居は猿之助さんしか作れない。夢を見せてくれるのが澤瀉屋。

アフタートークは猿之助さん蔵之介さん郁治郎さん(日によってメンバー違う)。舞台出身の蔵之介さんのこの2年間の話は濃かった。PARCOのこけら落としが中止になりましたからね。また、郁治郎さんが涙浮かべながら(に見えたけど)のお話に私も泣けました。素敵な時間に感謝。

あと2回行きます。楽しいお芝居は大歓迎。一緒に楽しもうと思います。叶う方は、まだ平日のチケットはあるようです。イープラスをチェックしてください。

大衆演劇ならではの’ふんどし’という幕
(撮影OK)

aya

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