川越小江戸座「劇団公演25周年記念特別公演」

今日は大衆演劇で初体験にワクワクした一日でした。

来月の浅草木馬館「劇団暁」のお席を予約するため、猿ゆか仲間と劇場に行ってきました。木馬館は受付時間までに並んだ順番でくじ引き。早く並んでも、くじで購入の順番が最後になる可能性があります。

仲間とは別々に予約するため、それぞれクジを引きました。そうしたらなんと続き番号で大爆笑。強い絆で結ばれているんだわ！と歓喜でした。

朝9時過ぎから友人とわちゃわちゃ楽しくて、無事に予約も取れて川越に向かいました。

今年はよく川越に行っています。川越湯遊ランド内にある小江戸座。仲間たちと「友の会」にまで入ってる(笑)通常よりお安く観劇できます。ちなみに湯遊ランドのお風呂には一度も入ったことはありません。

今日は小江戸座が劇団公演をするようになってから25周年の記念特別公演でした。

いくつかの劇団の座長、副座長、花形の皆さんの今日だけのコラボ公演です。チラシを見た時に仲間と「観たいね」と盛り上がりました。

初心者の私でも半分以上の役者さんがわかったことも嬉しかったです。お目当ては三咲暁人さんです。先月に拝見した葵翔太郎さんももう一度観たかったし、まだお名前だけしか知らない方もいてワクワクする座組でした。

ほぼ満席！お弁当付きで通常よりお高い料金なのにすごい。猿ゆか仲間と二人でお弁当を開演前にいただきました。シチュエーションだけですでに楽しい(笑)

幕開き直前、歌舞伎で馴染のある曲調で和みました。最初は「口上」から。役者陣が黒の紋付で勢揃いした絵は圧巻でした。鬘が個性出していて面白かったです。湯遊ランドの偉い方からのご挨拶、そして蓮さんのご挨拶。大入りの三本締めで華やかに幕となりました。

口上

二幕目はお芝居。知らないお芝居で外題を忘れてしまったのですが、一組の夫婦の敵討ちを侠客3人が仲間となり果たす物語。。だったと思う(笑)

皆さんのお役のキャラが面白くて大満足。どこまでがアドリブだかわからないけど、蓮さんや暁人さん、時太郎さんはちょいちょい面白いことを入れ込んでくる。

大衆演劇の多くの方が臨機応変なイメージがあります。何があっても芝居が着地するというか(笑)面白いことを仕掛けるほうも、受ける側も、芝居心がないと成立しないと思う。

ちなみに猿之助さんは、自分が座頭の公演になるとよくイタズラを仕掛けていました。中日以降になると慣れてきちゃうから、出演者の緊張感を蘇らせるためです。死なない人を殺しちゃった時はウケました。その日しか観劇しないお客はわからないことですけど。

今回の面白かったポイントは、4組の夫婦の組み合わせ。

澤村蓮さん水葉朱光さんペア、松川小祐司さん里見花太郎さん、葵翔太郎さん三咲暁人さん、里美京馬さん中村時太郎さん。

先に書いた方が立役です。全て違う劇団同士で夫婦役。初心者の私にはその価値がまだあまりピンときませんが、それにしても芸達者で、普段から一緒に芝居をしているような呼吸で驚きました。ほとんどの方が幼い頃から同じ業界で育つ歌舞伎界と同じ感覚なのかな。

暁人さんが女方だったのが意外でした。笑いを入れてくる間合いが最高！それに、可愛らしい女方をする翔太郎さんがお芝居で立役なのも私には意外。しかもエラくかっこよかったです。

京馬さんにここぞとばかりピトッとくっつく時太郎さんもかわいくて面白かったです。

花太郎さんは普段は立役なのでしょうか？同じ劇団の京馬さんに女方をしていることをツッコまれていました。かなり長身ですらっとしています。お相手の小祐司さんが小柄なので、花道の引っ込みで究極な膝折で縮んでいたのが面白かった。身体能力に驚きました。

4組の夫婦がそれぞれ花道を引っ込むのがほっこりしてよかった。女房が手を引いてくれるよう甘えるのです。四人四様で(笑)最終的に手をひく立役の皆様もそれぞれかっこよくて、そのかっこよさに大衆演劇の私的醍醐味を感じました。

大興奮だったのが大立廻り！4人の立役の皆様それぞれに見せ場がありました。速いし個性的だし。花道そばに座っていたので臨場感あり、近くに役者さんが来ると、迫力にのけ反ってました。

中でも印象的だったのが小祐司さん。動きから体幹を感じる(笑)ハプニングがあったのですが、その後からの集中がすごかった。形も綺麗で、もっと観てみたい方だと思いました。

そして、久しぶりに拝見した蓮さんの二枚目を通したお芝居が素敵でした。場が締まってラストも大満足でした。

三幕目は舞踊ショー。1人1曲ソロを披露。贅沢な時間を過ごしました。個性にあった拵えで、当たり前だけど、皆さん違って楽しい。お客を巻き込んで世界観を作ってしまう。

登場で掴む方、じわじわ浸透してくる方、パワーで押してくる方。1曲に魂を込めて踊る姿に私はワクワクが止まらなかった。

暁人さんの早替りが圧巻でした。2曲だったのか1曲を分割だったのか。女方で踊ったと思ったら、幕が閉まったわずかな時間で荒ぶった立役風情になっていた。で、私の大好物の刀クルクルまわす技。刀をまわすのが尋常でないくらい速い。私のすぐ横まで走ってきてダイナミックに回すから、またのけ反った。

猿之助さんが鬼女の姿で側で回った時を思い出してしまった。。そのくらい大迫力で興奮しました。

ラストショーは唯一の群舞。白い紋付で新たなスタートを感じました。

舞台からパワーをもらいました。
こういう劇団のコラボは初めてで楽しかったです。

また世界が広がりました。

aya