更木剣八の斬魄刀の考察

更木剣八の斬魄刀

更木剣八の斬魄刀、長らく「浅打」のまま戦い、終盤にて始解の「野晒」、そして名称不明の「卍解」と思われる力を手に入れた。
始解、卍解ともに作中で描かれる分には非常にシンプルな「力」の権現ともいっていい力である。
始解は馬鹿でかい戦斧のようなもので隕石すら破壊した。
卍解では更木剣八の姿が鬼のような姿に代わりより強力な力を発揮したが意思疎通が取れないような狂戦士のような状態で強すぎる力を制御できず自身の身体を自分の力で負傷させる。

ネットの反応

最終盤においての覚醒、それも更木剣八を示すようなシンプルな力の権現に加えて「地獄の鬼」を彷彿とさせる二本の角に巨大化した姿。
ネットのBLEACHファンも色々な考察がされている。
・剣八は実は地獄の関係者で卍解ではその力を引き出した。
・11番隊は初代剣八が始解も卍解も読み方が「みなづき」、7代目剣八は字も読み方も始解、卍解で同じで「餓樂廻廊」(ががくかいろう)と関連があるため更木剣八も卍解は始解と同じ読み方だ、とする考察。まぁ、ネットの反応は多くのある。それは各自で見れば良い。
ただ、自分はあくまで作品ではなく神話や伝承どの共通点からモチーフとされる神や悪魔、エピソードを探り、コレでは?というやり方なのでパッとネットを探した限りでは見つからなかった説になったので書き出す事にした。

始解・「野晒」から探る、「野」。

始解「野晒」、解号は「呑め」
とりあえず字を見ていこう。
文字数が少ないので助かるね。
まず始解の「野」「晒」。
はい。これが自分の答え。
というのは流石に端折り過ぎか。
さらに細かく見ていこう。
まずは「野」の字。
これは里へんと予。
漢字については詳しくないから適当にネットで調べた簡単な知識だがつまりは野原だとか田舎、山とかもそうかもしれないがそうした地方、あとは開けた土地を意味するのが「野」という文字。
そしてそんな「野」のが一番最初にあてがわれるという事はつまり、斬魄刀で最初に見るもの、つまり「外見」を指しているように思える。
何が言いたいかと言うとネットの反応などで「馬鹿でかい戦斧」といった戦闘用ではなく「農作業に使う刃物」ではないか、という事。
そうして見た場合、斧も確かに林業などで使うかもしれないが農作業としては斧の使い所は限られてくる。
一般的にはカマやクワだが実際に野晒の形状を見た時に近いのは「ナタ」ではないだろうか。
つまり野晒の姿は殺傷用の「武器」ではなく大きなナタ、「大鉈」ではないだろうか。

始解・「野晒」から探る。「晒」。

さて形が「野」という文字が見た目の「大鉈」であるとして「晒」とは何なのか、といえば斬魄刀の力だ。
「晒」 という字だか先の流れで分けると
「日」と「西」。
非常にそれっぽい。
言語化するまでもなく、「太陽が西にある」つまり夕暮れを示す。
「大鉈」で農作業を行い、気付けば「太陽は西へ」。
さあ、家に帰って晩酌だ。
だから「呑め」。
まぁ解号と野晒の繋がりはそういう事と解釈しているがでは肝心の能力は何か。
夕暮れってのは「日没」の前の段階。
日没は「太陽」が沈む事から大いなる力の「死」を連想させる。
実際、日没や西という方角を「死」と関連づける文化もあるらしい。
とすると始解の野晒とは「ナタ」であり、その「ナタ」で切った物の力に「死」を与える能力ではないかな、と思う。

更木剣八の卍解は結局何か。

始解を大鉈の姿を持った「死」を与える力そのもの。
「呑め」の解号は大鉈、農作業を終えたあとの晩酌を意味している。
そう考えた時にこの「死」を与えると言う作業は農作業での収穫だとか、あるいは草や蔦などを刈り取るなど植物に死を与える事、そしてそれを仕事として行っていると考えるとまさしく「死神」だ。
さて、「始解」の力が夕暮れを指しているのであれば果たして卍解の姿をどう捉えるべきか。
ソレは「呑め」という解号と鬼のような姿から日本の伝承ですぐに当てはまるものがあった。
日本3大妖怪の「酒呑童子」である。
まぁ酒呑童子の概要は知ってる人もいるだろうし、ネットなり文献を漁るなりしたほうが良いので省くが、3大妖怪というだけあって最強格の化け物である。
その残忍性、凶暴性は確かに鬼のイメージそのものだが中々に泣き上戸だったりと人間味がある。
更木剣八もまた、単に戦闘狂というわけではなく、やちるを筆頭に部下に慕われ、絆がある。
そして能力であるが力を制御できない、というより「泥酔」 してしまうのではないだろうか。
必要なのは力の制御ではなく「酔い醒まし」ではないだろうか。
…それはともかく、そんな酒呑童子になるというのが卍解であるのなら卍解の名前は酒にまつわる事だろう。
始解との関連を考えると「夕暮れ」「日没」…。
そう考えた時に「宵の明星」が「酔い」と「宵」でかかっている。
宵の字も調べて見ると「うかんむり」が屋根を、そしてその中にあるのは「肖」の字だがコレはさらに「小」と「月」に分けられる。
月は女、小さい女で草鹿やちるも連想できる。
卍解の名前は「宵の明星」、あるいは「酔いの明星」はどうだろう。
あるいはさらに捻って「黄昏」。
酒の名前としても卍解の名称としてもありそうではないか。

まとめ

とりあえず、考察というより妄想の類にはなったのだけど
・始解は「斧」ではなく「ナタ」であり、能力は「 切った物に死を与える」
・始解の名前は農作業と晩酌。
・卍解の姿は酒呑童子がモチーフで力を制御出来ていないというより「酔っ払っている」だけ
・卍解の名前は「宵(酔い)の明星」や「黄昏」など酒っぽくて夕暮れから日没を指すような名称。
それがとりあえず更木剣八の斬魄刀の考察でした。




オマケ

農作業、他の仕事でも同じだが基本的には「毎日」行う行為だ。
そして卍解は以前の記事では自分の解釈を「若さ」 「過去」 としている。
何が言いたいかというと野晒の卍解とは「過去」であり、「現在」でもあり、これから先、更木剣八が死神である限り同じ力、同じ姿なのではないか、という事。
「太陽」が昇り、そして沈む。
そんな日常と同じ。
更木剣八が死神、「剣八」である限り。
と考えると野晒の本質とは更木剣八の太陽。更木剣八が「剣八」である理由。
「過去」に憧れ、「 今」それを越え、「未来」も剣八で有り続ける。
つまり更木剣八にとっての太陽は「卯ノ花八千流」。
そしてその卯ノ花八千流の力の一端が「草鹿やちる」なのであれば彼女の斬魄刀の「三歩剣獣」から読み解けば更木剣八の卍解は「完成していない」。
何度か作中で出てきている更木剣八の「髑髏」のイメージは三歩剣獣の「ホネホネ」。
草鹿やちるが野晒における「中身」
では更木剣八の斬魄刀における、「 剣八」にとっての「 モコモコ」とは?
そして「酔い醒まし」は?
近いうちに書きたいね。


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