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次の100年を見据えたスクールソング制作・作曲ワークショップレポート!〜日常的に歌いやすい元気の出る応援歌〜

みなさん、こんにちは!学生広報チームの和田と白井です。
今回は、100周年を機にスクールソングを新たに制作するプロジェクトの第2弾「学生向け作曲ワークショップ」の様子をお伝えします!

第1弾のスクールソングプロジェクトでは、AIを活用した作詞・作曲ワークショップを実施しました。第1弾の様子はこちら↓

2023年12月16日(土)に武蔵野キャンパスで、幼児教育学科の鈴木 真里先生、高牧 恵里先生によるスクールソング制作に伴う在学生を対象にした第2弾の作曲ワークショップが開催されました。実際に私たちも、取材を兼ねて参加しました。

左から高牧 恵里先生、鈴木 真里先生

第1弾ではAIを活用して作詞・作曲を行いましたが、今回のワークショップでは、8グループに分かれ、「スクールソングをイメージして作曲してみよう」をテーマにAメロ、A’メロ、Bメロ、サビをグループごとに自らの手で作曲しました。鈴木先生が考えた9種類の歌詞をグループごとに選択やアレンジし、その歌詞に合わせてメロディーをつけ、曲を完成させていきました。

キーボードを使って、試し弾きをしながら1小節ずつ確実に曲を作っていくグループもいれば、スマートフォンの録音機能を使って、思いついたメロディーを歌って録音し、鈴木先生と高牧先生にその録音を元に譜面に起こしてもらうグループもいて、グループごとにさまざまなやり方で、試行錯誤を重ねながら作曲しました。また、今回のワークショップの参加者は、音楽が好きな人や音楽制作に興味がある人が集まっていたため、どのグループも作業開始から着々と曲が完成に近づいていましたが、不明点や疑問点は、その都度先生方からのポイントや改善方法を聞き、最終的に全グループが曲を完成させました。

そして、ワークショップの最後には、グループごとに完成させた歌を鈴木先生の伴奏に合わせて、歌って、発表を行いました。ラップ調の曲や民謡調の曲などさまざまなジャンルの曲が出来上がり、8グループそれぞれの色が出ていて、歌唱力や表現力の高い人もいたため、会場はとても盛り上がりました!!


鈴木先生に根掘り葉掘り質問してみました!

Q1 この歌を制作する上で伝えたいことはなんですか?

スクールソングのテーマが「元気が出る応援歌」ということですので武蔵野の皆さんの背中を押すような1曲になればいいなと思っております。

Q2 本日ワークショップを実施して、先生の感想を教えてください。

学生の皆さんが思いの外、ヒップホップなどの色んなジャンルの音楽を出してくれて、本当に今の若い方が色んな種類の曲を聞いて育ってきたことが実感できたので、いわゆる今までの校歌という枠から結構柔軟に外れてもいいのではないかという感想を持っています。

Q3 今回のワークショップではジャンルを問わず様々な種類のメロディーのアイデアが生まれましたが、どのようにひとつひとつにまとめてスクールソングにしていくのですか?

スクールソングを作成するのにあたってプロジェクトの先生達とお話しているのは、必ずしも1曲ではなくても2,3曲作ってもいいのではないかという話が出ています。そのため、全然違ったジャンルの曲を作っていくなかで「こことここは自然に繋がる」というところを取り入れられたら良いと考えています。そして、今日の歌詞の中で選ばれなかった仏教を感じるような硬派な曲がひとつひとつあっても良いのではないかと思っています。そのため1曲に絞らず2,3曲作っていく中でうまく学生たちの発想を取り入れることができればと考えています。

Q4 今回、どのような曲名をつけようと考えていますか?

歌詞の中から「この言葉が100周年の応援歌に相応しいのではないか」という言葉が曲名になるか、もしくは、歌詞全体の流れを見て別の曲名になるかもしれません。まだ、未知の作業です。

Q5 今回のプロジェクトの特徴である、多くの人の意見を聞いて「スクールソング」を作るような経験はしたことがありますか?

最近ですと「武蔵野大学附属有明こども園」の愛唱歌を作らせて頂いたのですが、この愛唱歌は保護者の皆様や職員の皆様から「こんな言葉を入れたい」というものを集め、歌詞を組み合わせて作りました。そして、作曲面では、私は学生時代に「ミュージカル研究部」に所属していて、部員の鼻歌を録音して鼻歌を繋ぎ合わせて曲にしよう!ということをやったことがあります。そう思うと、今回の「スクールソングプロジェクト」にはこれまでの経験が生きているかも知れないと考えています。

Q6 次に鈴木先生についての質問をさせてください。作曲活動もしている中で、先生として音楽を教える立場もしているのはなぜですか?

私的には何かを作ることも何かを教えることも、あるいは全く別の仕事も差は感じていません。「人類がどこに向かっていくのか」「どうすればより良い社会になるか」ということを作曲の時も、授業の時も、いつも思っていています。また、学生や周りの人にとって何が一番いいのかを模索しながらお仕事させていただくという点でも、他の活動と全く差がないイメージです。きっとそれは私が全く別業種のお仕事をしていたとしても根本的には同じ気持ちでいると思うのです。より良い社会になることを願ってお仕事をさせていただいています。

Q7 今回『スクールソングプロジェクト』のワークショップに参加して、活発な交流があったことが印象的でした。先生が最初考えていたことと良い意味で裏切られたことがありましたら教えてください。

まず今回はあえてグループをバラバラにして、学科の垣根を越え交流して頂きたかったのでその点でちょっとアイデアを出し合って仲良くなってくれたのが一番嬉しかったのと、意外に言葉を大事に、こだわってくれたのが嬉しかったです。

Q8 今回のワークショップでは中高生からあがったたくさんの歌詞を用いて作曲をしましたが、その歌詞を見て、いま中高生が考えていることをどのように捉えていますか?

今回、250個の歌詞があがりました。全体を見た印象では『不安』『焦燥感』がAメロでは多かったのですが、ここから未来を信じようという方向性の歌詞がとても多かったので、中高生の多感な心に触れることができました。
そして、「授業」「体育祭」「文化祭」などのワードがたくさん入っていたので、中高生が日常生活や学校生活を大切にしていることが伝わってきました。なので、テーマにある『応援歌』と言うと、とても大きなイメージを持ってしまうけれども、中高生にとっては小さなひとつひとつがとても宝物のように大事で、それが応援に繋がるのだと捉えています。

Q9 今回ワークショップを終えて今年だけで終わるのは勿体無いなというほどの盛り上がりを感じました。鈴木先生は今回のワークショップを終えてどのような印象を持ちましたでしょうか。

これだけいろいろの学科が集まって、それぞれいろんな個性があって、その個性が融合されることによっていろんな価値観が生まれていくと思うので、学科の垣根を超えたワークショップが作曲にかかわらず、作詞やそのほかでも年に1回はあると楽しいなと感じました。

Q10 スクールソングを今後作っていく上で不安や期待などを教えてください。

不安としては、候補に挙がった歌詞を綺麗にまとめすぎても個性がつぶれてしまうので、どのようにまとめていこうか悩んでいます。そして、期待としては、皆さんのキラリと光るいいところを掻い摘みつつも、曲としてまとめるのが不安でもあり期待でもあり可能性でもあると感じます。

Q11 今回のワークショップを通して一番驚いたことを教えてください。

参加者の皆さんを見て、音楽を作ることに興味を持ってくださっているのだと感じました。最初は参加者が数人だけかなと予想していたのですが、こんなにも参加してくれたのが嬉しかったです。そして皆さんがアイデアを出していく中で、自由な発想でビートなどを鳴らしたり、譜面に起こせなくてもグルーブで歌うと曲として成立していたりしていて、理論や感覚は切り離されてあるものだと改めて驚きましたし、楽しかったです。

Q12 この曲を作った後、どのように聞いてもらうことをイメージしていますか?

鈴木先生:作るだけでは勿体無いので、どんな風にして皆さんに聞いていただいて馴染みやすいものにしていくかということを他の先生たちと話し合っています。逆に質問ですが、どのようなことができると思いますか!?

取材チーム:例えばお昼休みに流れるなど、日常的に聞くことができたら親しみを持てると思います!

鈴木先生:ワンフレーズでも5限前の疲れた時間に流れたりすると良いですね! 行事だけでなく日常で流せると良いなということイメージして作っていきます!

実際に参加と取材をしてみて

作曲ワークショップが始まる前は、ゼロから歌詞に音をはめて、自分たちの力だけで曲を完成することができるのかと思っていましたが、作曲に興味があったり、普段から趣味で作曲を行なっていたりする参加者が多く、感性や知識を合わせていくことで、だんだんと曲が完成していき、最終的には全てのグループが曲を完成させることができました。歌の途中にラップが入っていたり、民謡調で歌いやすくなっていたり、様々な音楽ができていて、聴いていても、制作していても、楽しいワークショップでした。一人ひとりの感性やイメージが違う中で、「この部分はこの音じゃなくてこっちの方がいいのではないか」「もう少しこの部分に音符を増やした方がいいのではないか」と意見を出し合い、意見を押し通し合うのではなく、響き合い、思考を膨らませることで、より良い曲になるように試行錯誤していきました。「より自分たちの思いが伝わるようにはどうしたらいいか」などの想いを込め、部分部分の歌詞やメロディーに対して真剣に向き合い、こだわりを持って話し合いを重ねることで、聴いた人の心に響く曲を制作することができるのだと感じました。(和田)
 
今回のワークショップではAメロ、A’メロ、Bメロ、サビごとに別々の人の歌詞を組み合わせて1つの曲をグループごとに作成したのですが、伝えたいことがグループのメンバー同士で一致したような気がして不思議な体験をしました。それは学生という共通点しかないようにも思えますが、どこかに不安を抱いて、どこかに希望を抱いている点にあると考えます。弱みや強みを誰もが持っているということを強く感じたワークショップでした。そして、学科の垣根を超えた今回のワークショップは新鮮なもので今年だけで終わるのは勿体無いと感じるほどの熱狂ぶりだったのも印象的です。「100周年記念ソング」だけで終わるのは勿体無い!「101周年記念ソング」も作るべきだ! と考えるほどです。そして、様々な色を持っているようにも思える歌詞やメロディーがどのように「スクールソング」として形になって響き合っていくのかがとても楽しみに感じたワークショップでした。(白井)
 
※肩書は取材当時(2023年12月)のものです

経済学科2年 和田 みんみ  
経営学科2年 白井

【学生広報チームについて】
学生広報チームは2023年9月に活動を開始しました。創立100周年事業プロジェクトの取材を行い、武蔵野大学の学生・教職員だけでなく、学校法人武蔵野大学の中学校や高等学校の生徒の皆さん、地域の方々に武蔵野大学や100周年事業の魅力を発信できるように今後も活動していきます。
 

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