見出し画像

2023.10.30 

散歩中、パレスチナ人への攻撃を止めろ!とコールしてる割と大きなデモに遭遇した。
参加してる人達としばらく一緒に歩いてると、パレスチナで暮らす人達を助けたい!というもの凄い熱を感じるし、僕も本当に今すぐ停戦と和平交渉、解決に向かって欲しいと思う。

幸い、イスラエルをぶっ倒せ!イスラエル人を殺せ!みたいなコールはなくて少し安心したけど、それでも警察の人達はいつものゆるい感じじゃなくて、かなりピリつきながらデモを厳重に囲って歩いてる。
近くにはでっかい放水車まで配備してるし。
パレスチナの国旗が道を埋め尽くしてて、パレスチナ人を解放しろ!という声と拍手が鳴り響いてる。

そして同じ時間、別の場所ではイスラエル人を助けよう!と同じ様なデモが起こってる。
今ドイツではイスラエル、パレスチナに関するデモは禁止中なのを後で知ったよ。



去年の二月、ロシア軍がウクライナに軍事侵攻してから街中がウクライナの国旗の色になってた時期があった。
ウクライナ人を助けようというデモやボランティア活動が毎週の様にあって、時々ビエラと参加してたのだけど、その裏で傷ついてるロシア人も大勢いることを知った。

戦争被害に遭ってる人を救いたいという気持ちは同じはずなのに、国籍で仕事や住む場所を無くしたり、SNSでは連日罵倒の嵐、外でロシア語を使ってるだけで周りから睨まれたりして、まるでロシア人というだけで全員が犯罪者になってしまった最悪の気分だと話してた。

毎日生きてるだけで罪悪感しかないと聞いて、とても悲しくなった。

被害にあったウクライナ人に責められるならまだしょうがないけど、と、言いながら、第三国の全く関係ない人達が好き勝手自分の正義を翳してる裏では、きっと誰かが傷ついてて、それがさらに分断を生んでることを多くの人は知らないまま、報道が落ち着くとシレッと忘れていく。

でも一度傷つけられた人の心と分断は、中々元には戻らないもんだ。

国のやってる事と国民を混同してしまうと全く対話にならないと思うんだけど、人間てそんなに簡単な生き物じゃないらしい。
どちらかの国民を助けたいと思う強い気持ちが、自然と分断を起こす。
報道やイメージで、いつの間にかその人達のことを国や政治、宗教ベースで見てしまう。

本来、戦争被害に遭ってる一般人は国籍関係なく救われるべき存在なのに、毎分SNSで更新されるガザの悲惨で残酷な状況や、イスラエルでのテロ被害者の報道は、この人達を助けたいと思う気持ちと同時に、全く知らない〇〇人への怒りと憎しみを生み出してる。
そしてより過激で残忍な報道をした方がお金も生み出すという、物凄い仕組みが出来上がってる。

一度吹き上がった人の怒りという感情は中々止まらない、止められないことをよく知ってるなあと思う。

僕も、もしイスラエルやパレスチナ出身の人達と出会うことなく、周りに友人も知人もいなかったら、もっと積極的にデモに参加してるかもしれないし、あの国大嫌い!とか軽口叩いてるかもしれない。

戦争被害に遭ってる人を救いたいと願う気持ちと、あの国と国民を倒せ!という気持ちは同じ延長線にいるけど全く別物だと思ってて、相手を殺せ!倒せ!と国旗を掲げてる一部の人達の熱量は、まるでワールドカップの応援でも見てるかの様。

人同士の争いは治るどころかよりエスカレートしてる様に見える。


ガンになってから、色んな国の人達からすんごい愛情で包み込んでもらってる僕からすると、やっぱりこっちだよなあと思わずにはいられない。
半年近く休んでる写真活動も、連日の戦争報道を見てて、これは復活の時だ!と思い立ったので、早速やるぞ。

優しいみんなと国境も政治も宗教も飛び超えて、それでも人生は最高なんだと気づいたもん勝ちだ。


【告知】
ベルリンとドイツ近郊で、11月、12月の撮影予約を始めます。
僕が得意なのは、少し時間をかけて撮るドキュメンタリー的なやつなので、家族写真や結婚式、旅行の思い出、ライブ、イベント事など、みんなの側で空気の様に同行して撮ります。
人生色々あるけど、10年後、20年後とかに見返して、にやっと笑える写真を目指してます。

こんな時代、ぜひピースで楽しい瞬間を残しましょ。
お気軽に相談してね。







ベルリンの友達が、僕の治療費の為にクラウドファンディングを立ち上げてくれてます。
本当ありがとう!




Instagram


X




いや、これ誰かからサポートあった時ほんまにむっちゃ嬉しいんですよ!!