ああ憧れのニューヨーク
ニューヨークの安宿に泊まってた時、宿の小さな食堂で一人の女の子と出会った。
その子のテーブルには、大体いつも1ドルのベーグルとインスタントコーヒーが置かれてあって、僕も同じものを食べてたからお金をセーブしてる事がなんとなく伝わったのか、彼女はミュージシャンになりたくて最近ニューヨークに来たばかりなんだと教えてくれた。
どこの国の出身だったかもう忘れてしまったけど、歌を歌うのが好きだってよく言ってたので、一度とても聴きたそうな素ぶりをしてたら、外は寒いからと、地下のランドリールームで彼女の歌を一曲聴かせてもらった。
その曲が有名な曲なのか、彼女のオリジナルなのかさっぱりわからなかったけど、僕はブラボー!とランドリールームが響くくらいの拍手を贈って、いつもの1ドルベーグルとインスタントコーヒーで乾杯した。
世界中の人達が今この瞬間も夢を追いかけ続けてるんだと思うと、少し硬いベーグルも、苦味しかないインスタントコーヒーも少しだけ美味しく感じるし、こんなにも色々あるこの世界が、それでも悪い事ばかりじゃないなあと思う。
New York 2008
2019年から世界14ヶ国以上の映画祭やアニメーションフェスティバルで上映されたショートフィルムが、ネットでも公開されました。
「The Calves」Bela Unclecat
ケニアで出会った動物たちを大きなポスターにしました。
いや、これ誰かからサポートあった時ほんまにむっちゃ嬉しいんですよ!!