Kenya 02
クラウドファンディングで集まった支援から、手数料やリターンにかかる経費、そして新たなカメラと細かな付属品を差し引いた金額、
約10万円+2人の全財産の10万円、合計で約20万円
が今回の旅の資金になった。
すっかり寝過ごした翌朝、蚊帳を広げなかったせいで何回か耳元を飛び回る蚊のプゥーンというあの嫌な音と痒みで目が覚めた記憶はあるものの、眠気に勝てない僕らは、すっかり爆睡、起きた時にはすっかり日が昇ってる様子。
時計を見たら午前10時過ぎだ。
もぞもぞとベッドから起き出し、まずはともかくレンタカーだと、前回もお世話になったレンタカー会社で4WDの一番安い車(Toyota- Lav4) を予約した。
トーストとオムレツとネスカフェのコーヒーをお腹に流し込んで、街の中心へUberで向かう。(超便利!)
ナイロビ市街までは渋滞が当たり前で、4人乗りのバイクや、バン型のバスが隣の歩道をもの凄いスピードで砂埃を撒き上げながら駆け抜けていく。
途中、ATMでレンタカーの代金を引き出そうと、車を止めて貰ってATMに行った時に、事件は起こった。
ついさっきまでポッケに入れてた買いたてほやほやのスマートフォンが、、
ない。(人生初のスマートフォン、4日目)
お金を降ろしてすぐ車に走り、ポケットやカバンの中、シートの下などを何度探してみるも、、ねえ。
ねえねえ!ねえええよ、おい!!(人生初のスマートフォン、4日目)
運転手の兄ちゃんに事情を説明して、ATMまでの道をもう一度歩いて探し回るも落ちてるのはビニールゴミばかり。
直感的に、おそらく車から降りた時にポッケから滑り落ちた臭いと気づいた時には後の祭りだ。
すごい悪そうな顔の人が僕のスマートフォンを拾ってにやけてる想像をして、なんかだんだん腹がたってくる。(完全な被害妄想)
あいつか!あいつなのか!あいつらが俺のことを笑ってるのか?
いやいや、もしかしたら宿に忘れただけかも。(現実逃避が始まる)
俺はカメラから直接写真が送れるやつ買ったってのに、初日からインスタも上げられないのか?
自撮りだってやってみたかった!
GPSも使えないのか?
自慢も出来ないのか!?
魅力的な女の子に連絡先聞かれたらどうするんだ?
ついさっき現金を下ろしたATMの前で、完全に落ち込み、呆然としてると、道の向かい側で、何か僕の事を呼んでる体格の良いおっちゃんが目に留まった。
そういえばさっきお金を降ろす時にも声をかけられたけど、大金を下ろす事に慎重になってて全く無視してた。
きっと同じおっちゃんだ。
そのおっちゃんと目が合うと、彼は大きく手招きしてこちらを呼んでいるように見える。
こんな時に絡まれても嬉しくない。という気持ちで、トボトボ近づいて行くと、おっちゃんから思いもよらぬ言葉が飛び出した。
ヘイ、お前なにか探してるのか?
、、電話とか。
!!?
彼の眼を見ると、すぐに僕が探してる物を理解したようで、胸ポケットから取り出したのは、紛れも無い僕のスマートフォンだった。
僕の表情を見て、持ち主だとわかったのだろう。
彼は、着いてこいと言わんばかりに表情で合図して、道の端へ呼び寄せるのだった。
つづく
【インスタでもケニア編やっています】
【感想はコチラが嬉しい】
いや、これ誰かからサポートあった時ほんまにむっちゃ嬉しいんですよ!!