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禁煙 簡単でした

禁煙して2020年10月30日でちょうど10年になります。

それまで1日60~80本、休日には100本程度吸っていたので、一生やめられないものと半ばあきらめていました。いわゆるチェーンスモーカー。

思えば、たった2時間の資格試験の最中にタバコのことが気になったり、職場では日々休憩時間が待ち遠しく、長引く会議では必ず禁断症状(離脱症状)に襲われます。
”やめられるものならやめたい”という気持ちは常に抱えていたものですから、タバコをやめた人をつかまえては、どうやってやめたかを聞いていたものでした。

『たばこ代がもったいないから』
『買いに行くのが面倒くさいから』

こちらとしてはどうやってやめたのかを真剣に訪ねているのに役に立たない答えばかり。
禁煙本も買いましたが、“タバコと灰皿などを捨ててしまいましょう。”という段階に至って、勇気が出ずに挫折しました。

その後数年間の間に、少し走っただけで息が苦しくなり、階段の上り下りもつらくなり、毎朝喉に痰が絡むなどの症状が出始めました。
そのような症状を抱えながらも、禁断症状は容赦なく襲い掛かります。

やめなければと思いながらも吸い続ける毎日。
しまいには息を深く吸い込めないためくしゃみが途中で止まってしまう状態にまで悪化してしまいました。それでも、やめる勇気が持てないまま軽いタバコに切り替えるだけで済ませていました。

そんな時に禁煙のきっかけとなる出来事が。

2010年10月30日、尿管結石が原因の入院です。
のたうち回るほどの痛みと疲れのせいで、初日はベッドでおとなしくしていましたが、2日目には痛み止めの点滴のおかげで普通に動くことができるようになりました。

となると、タバコのことが気になりだし、タバコの入ったバッグを片手に喫煙スペースへ向かおうとします。その時、心の奥の方から待ったをかけられたような気がして、(これってもう一人の自分というやつ?)
『そうか、このまま少し我慢してみるか。』
と考えてベッドに戻ります。
『とにかく今は寝てさえいればいい。退院まで我慢してみるか。』と思ったものの、3日目はすごくそわそわしましたが何とか乗り切りました。

4日目の朝、
『3日間も我慢したんだ。今吸ったら3日の我慢が無駄になる。』と自分に言い聞かせました。
ところが、吸いたい気分はどこへやら、禁断症状も全く起きないのです。
少しだけ頭がボーっとするような感覚がありましたが、タバコのことが全く気になりません。たった3日間我慢して、4日目には禁断症状からあっさり解放されてしまいました。

10日後、喫煙者が多くいる職場に戻っても、全く吸いたいと思う気持ちが起こりませんでした。完全に開放された気分でした。まさに卒煙状態。

どうしたら禁煙できるのか、質問を受ける立場になった私が今できるアドバイスは、
『3日間我慢してみな。4日目からは禁断症状からも解放されたよ。』
だけなんです。コツも秘訣もない。
たばこ代がもったいないとか買いに行くのが面倒だという答えと大して変わらないことしか言えない。
超えたハードルはあまり高くなかったというのが実感です。とはいえ、私にとってはこの上ない成功体験なのです。また、禁煙外来などに頼ることもなく自力でというのは、さらに大きな自信につながりました。
さまざまな問題に直面しても、
『自分でハードルを上げているに過ぎないのではないか。』と言いう観点で物事を見ることができるメリットは計り知れません。

        


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