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曲名に「映画」って単語が入ってたら大体は名曲

歌詞に好きな映画のタイトルとかが出てくると嬉しくなりますよね。今回はそういう曲を紹介したいと思います。(日本の音楽限定です)


筋肉少女帯「サボテンとバントライン」

やっぱり「歌詞にやたらと映画を絡めてくるバンド」といえば筋肉少女帯は外せません。このバンドはそういうのばっかりです。代表曲「釈迦」のPVは「悪魔のいけにえ」のパロディになってます。ほかにも「リテイク」とか「トゥルーロマンス」とか沢山あるんですが、今回は「サボテンとバントライン」という曲を紹介してみました。

少年とネコの第二の犯行は
街の大きなムービーシアター
アメリカンニューシネマ
「真夜中のカーボーイ」が上映されていた
バントラインが爆弾仕掛け
犯行は大成功と思われたが
映画に見とれていた少年は
ムービーシアターもろとも吹っ飛んだ

歌詞の引用です。映画館で「真夜中のカーボーイ」に見とれながら吹っ飛ぶとかニューシネマ好きの永遠の夢じゃないですか?僕は本当に今すぐにでもぶっ飛びたいです。「タクシードライバー」のトラヴィスみたいに夜な夜なひとりで変な映画ばかり見ていたような青春時代だった人はこの曲聴くと何だかジーンとくると思います。だからそういう方におすすめ。


四人囃子「空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ」

「映画に出たことのない人は乗せてあげられない」って
円盤はすまなそうにそう言ったよ
でも弟は一度だけ
映画に出たことがあるのサ

空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ
空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ
いつか映画で見たように
あとはすすきが揺れるだけ

1971年に結成されたプログレッシヴロックバンドの曲です。まったく意味不明な歌詞なんですが何となくスピルバーグの映画とか連想してしまいます。多分そういうのを意識して作られたものではないと思いますが…。
このバンドは演奏が幻想的で中毒性があります。


Bloodthirsty Butchers 「Jack Nicolson」

僕はどんどんと年をとっていく訳で
作るものはどんどんと色褪せる
君がその先大人になっても
悪い大人の手本でいたいんだ

誰にも真似できない圧倒的な演奏をしていた化け物ロックバンド、ブッチャーズの代表曲のひとつ。ジャックニコルソン自体は別に歌詞に出てきたりはしません。じゃあなんでこういう曲名なのかと問われると正直僕は今でもよく分かっていません…ジャックニコルソンは「悪い大人だけどカッコいい」みたいな役柄が多いから、とかなのかな。
この曲はPVも素晴らしくて、4:40秒の短編アニメーション作品になっています。ジャックニコルソンと同じ髪型の冴えない日本のサラリーマンが、ひょんなことから拳銃を手に入れてしまい…という物語。曲調と非常にマッチしていて、情熱的で青臭く、観ると気分が高揚します。


THE HIGH-LOWS「俺たちに明日はない」

紅茶飲みながら 吹き替え版の映画
モリコーネ 今晩も
お葬式の鐘を鳴らせ

ほら聞こえてきた 口笛のテーマ
モリコーネ 用心棒の
復讐だ 覚悟はいいか

甲本ヒロトと真島昌利がブルーハーツ解散後に結成したバンドです。この曲もブッチャーズのジャックニコルソンと同様、ニューシネマの代表作「俺たちに明日はない」からそのままタイトルを借りてきただけで内容は直接的にはそんなに関係ないです。モリコーネで用心棒ってことは「荒野の用心棒」を観たときの感動をそのまま歌詞にしたってことだろうな。

この曲は導入部の「ギュインギュインギュイン…ばきゅーん!!」が凄いテンション上がって良いんですよ。とにかく一回聴いてみてくれ

ハイロウズはヒロトもマーシーもかなり映画好きみたいで、ほかにも映画が絡んでる曲がたくさんあります。例えばこれ。

曲名が「映画」。直球です。「おれ映画が好きなんよ、そんであなたが好きなんよ」というシンプルなラブソング。映画好きな人だったら、いや別にそんなに映画好きじゃなかったとしても、これはグッとくるのではないでしょうか。ヒロトはこういう単純で力強い歌つくるのめちゃうまいよね


theピーズ「映画(ゴム焼き)」 

僕は「『映画』というタイトルの曲はハズレがない」という持論をもっておりまして、ここまでくるともう歌詞に映画が出てくるとか元ネタがどうとかそういうの一切関係なくなってきちゃって申し訳ないんですが、一番好きなバンドなので紹介させてください…。

首をしめた オラ首をしめた
遠くまで自分まで ギュウっとしめた
こんなにいい天気だってのに

みなくてもいいと ひとりでいった
しくじったんだろうか わからないや
追いかけた オラ追いかけた
君と原っパで ウかんだまま
目が覚めるまで ウかんだまま

苦しめばいいさ ひとりっきりでずっと
ひきずって くるまって 夢を見るさ

うつ病の人が書いたんか?ってくらいどん底の歌詞でハイロウズの「映画」とは正反対なんですが、しかしそれが最高なんです。何百回聴いたかわかりません。曲の雰囲気としては「死んだ目をした男の真夏の白昼夢」といった感じなので、映画でたとえると「ソナチネ」が近いんじゃないかなと勝手に思っています。

theピーズはクズ、アル中、自堕落、破滅などの要素がたっぷり詰まったバンドなので、暗い映画やダメ人間が出てくる映画が好きな人ならどっぷりハマれるはず。


神聖かまってちゃん「映画」

カメラ目線で君は見上げてるよ
退屈そうな授業風景
窓際の席に君と僕
セピアと呼ばれるようになる

図書室で君を見つけたよ
スローモーションで動いてる
古い映画のように絶賛上映中
巨大な想いを映してる

そうだ僕は君を見たいのです
あーあとで君を忘れたいのに

初期の頃はいろいろ騒がれるようなことをしてイロモノ扱いされていた神聖かまってちゃんですが、作る音楽は決してただのウケ狙いとかではなく、大真面目です。この曲では映画の用語を駆使して恋情を歌っています。キーボードがノスタルジックなのがいいんよね…。鬱屈した青春時代を送っていた人におすすめです。なんかそういうのばっかり紹介していてすみません。


大森靖子「君と映画」

君と新しい人生をつくるの コピーページにはならない
君と映画 君と漫画 君とテレビ

大森靖子が爽やかなメロディにのせて歌ってます。PVがひとつの短編映画のようになっているので、一緒に見るとなお良いです。この曲は2:48辺りの「ぁあん!!」っていう叫びがいいのでそこをぜひ聴いてほしいです。僕がこういうこと言うとマジでめちゃくちゃキモくてあれですが……


挫・人間「絶望シネマで臨死」

文学的 定義の愛で
劣等感 煽られたなら
ラヴクラスタ 泣けなくなって
月光蝶 とべなくなって
(ニアデス!ハピネス!)
マンドラゴラ 抜くかのように
マリオネット 糸切りバサミ
時計回り 順番通り
おとぎ話 作らなくっちゃ
パントマイム 古びた時計
口約束 どこかで会える
オーケストラ ヒッチコックさ
トラ・トラ・トラ 潜水艦が

「最後のナゴムの遺伝子」と呼ばれている挫人間。この曲はシネマだけじゃなく中原中也とか謎のダンスとか色んな要素がごちゃまぜになっているんですが、そういうバンドなんです。絶望という単語が入ってるけど曲調は明るくハイテンション。筋肉少女帯の影響を強く受けてるから、ネガティブを叫びつつも最終的にはハッピーエンドの方に向かうんだよね


ニーネ「映画にはしないぜ」

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昨日だったら 充分で
今からは 全然だ
ああ 同じ曲 何度も聞けるよ
映画にはしないぜ
映画にはしないぜ
映画にはしないぜ
期待してるよ

youtubeになかったのでAmazonのリンクを貼ろうとしたのですが、なぜか出来なかったのでとりあえずアルバムジャケットの写真を貼りました。「映画にはしないぜ」って映画を否定しているし、もはや完全に僕の趣味を紹介する流れになっていますが…ごめん…どうしても紹介したかったので…ニーネはややマイナーなバンドですが、死にかけの、酔いどれの、夏がよく似合うめちゃめちゃ格好いいロックバンドなので皆さんぜひ聴いてみてください。


どついたるねん「大島渚」「シベリア超特急」

「どついたるねん」というバンド名は阪本順治監督が1989年に公開した同名の映画から取ったものだと思われます(ちゃんと確認してないので間違ってたらすみません)。
「ピラミッドをぶっ壊せ!」は198曲入りというとんでもないアルバムで、「なんだこれ…え…ていうかこれ曲…?」みたいなのばかり入っていて、「大島渚」と「シベリア超特急」もそんな感じのアレなので紹介するべきか迷ったのですが、しかし一応映画に絡んだタイトルなので入れてみました。「大島渚」は22秒、「シベリア超特急」は7秒で終わります。このふたつだけだと「なめとんのかボケ」みたいな気分になるかもしれないのですが、ほかにちゃんとした名曲もたくさんあるのでこういうスタイルのバンドが好きな方はぜひ調べてみてください。おすすめは「人生の選択」と「精神」です。



以上です。探せばまだまだ大量にあるに決まっているのですが、あまり音楽に詳しくないのでとりあえず今回はこれで限界です…。詳しい方いらっしゃいましたらぜひ教えてください。ここまで読んでくださってありがとうございました。

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