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福祉ニュース雑記2023/01

カバー写真は京都は四条通の地下で展示されてるヘラルボニーのアートです

1月に気になったニュースについて適当にしゃべるよね!
である調で下書きしてですます調に変えたから地獄みたいになってるとこあるかもしれんけど、
さあ供養供養!!


障害者.com「私がグループホームに入居してみて感じた利点と改善点」

当事者の視点から自発的なGHの意見を知れる機会は貴重だと思いました。
私は身体障害のある方よりも知的障害のある方と関わる機会の方が多いけど、例えば重度の知的障害のあるご利用者からは正しく意見を聞くことが難しいことも多いです(これは本人が伝える手段を持たない場合だけでなく、聞く側が正しく質問を伝えられない場合も多いことを強調したい)。
同じ障害名でもそれぞれ特性が違うし、ましてや知的障害と身体障害では更に異なる問題があると思うけど、本記事の意見は障害を持つ方の自立生活に追いて共通にありそうな課題だなと思った。

所感でしかないけど、支援者側は今回のような「職員の都合で決まっていること」に目を向ける機会が少ないのではと思います。
本記事の外出の問題では、それは職員側の体制の問題で、職員からすると仕方ないことであるし、現実問題「いつ何時でもご利用者が『外出したい』と言ったら付き添う」ということは難しいでしょう。

しかしそれは分かった上で、なお本人が声を上げたり、支援者が改善に向けて動くことが大切なことだと思うんです。
これはわがままでも贅沢でもないはず。
「ひとりの人間が、自分のために外出するのに他人の都合を優先しないといけない状態」が異常であることを、私たちが分かっていないと。
多くの当事者がこのような意見をもちながら(フェルトニーズとして言語化できていない方も含む)、体制上できないことを理解して我慢したり、折り合いをつけたりしていることもあるはず。
あるいはこの異常をはじめから正常として受け入れている場合もあると思います。
支援者側もそんな当事者の気持ちを理解していくことが大切だと思いました。

もちろん「職員側の気持ちも分かってくれ」だけど、
同時に「利用者の気持ちも分かってくれ」だと思います。
ただ理解しないまま職員都合になってしまうことと、理解しているが職員都合にならざるを得ないこととでは、大きく差があるんじゃないかと。
私は当事者ではないからわからないけども、実情がすぐに変わらなくても、職員が「理解してくれている」ということはそれだけでも意味があるのではないかと思う。思いたいだけなのかもしれないけど。


本記事に直接関係はないけどもう一点、
最近は「自分の意思で決定する」ことの大切さについて考えることが多いです。
支援者側が気づかないうちに、利用者の選択する機会を奪っていることがあるのではないかと思います。
たとえ「この人は絶対にこちらを選ぶだろう」と分かっていることでも、選択肢を示して選んでもらうことが大事だと思います。
人によっては時間の無駄とも言うかもしれない。
それに阿吽の呼吸というか「この人のことは付き合いが長いので理解している」ということもあるかもしれない。
確かにそれは一方的な驕りである場合を除いて、「言葉を交わさなくてもお互い完全に通じ合っている感覚」は、お互いにとってとても気持ちのいい関係だと思う。
それはそれでめちゃくちゃ素敵。
ただそれでも支援者が「彼のことを全て理解している」と思うのはおこがましいと思います。
個人的には、他人のことを完全に理解することはできないと思っているので、「言葉を交わさなくてもお互い完全に通じ合っている感覚」が理想と思いながらも、完全にそうなることは不可能だと思っています。

話が少しそれたけど、要するに「『自分の意思で決める』ということを奪わない」ということが大切だと感じるんですね。
絶対に選ぶ方が分かっている場合でも、「自分の意思でこちらを選んだ」という感覚が大切であり、
それこそが支援の中で割と自然に奪われている感覚なのではと思う。
エゴなんやろうか。そもそも聞ける人には「選びたいかどうかを聞く」っていうのもいいのかも。
「選べることがいいかを選ぶ」。できるならそこから。


どちらのゲーム機が身体障害者にはよりゲームをプレイしやすいのか~PSP、Switch

2022年の年末にもはやレトロゲームとも言われかねないPSPを出しているところ、すごくニッチ。

これだけ時期の違う携帯機器を比較する記事がどれだけの需要があるかは分かりませんが、単純にある身体障害の人にとってゲームをする際に何が大事なのか、何が課題なのかが少し見えてくるのは興味深いし、時期の違うゲームを比較することでゲームのアクセシビリティの進歩を感じることができるので、面白い記事だなと思いました。

筆者がアクセシビリティの点で特に注目しているのは耐久性とコントローラーの感度。
どちらも力加減の調整や手の操作が難しい特性からくるものなのかなと思った。Switchの方が感度として丁度いい、というのはなかなか意外。
結構繊細な操作もできる方だと思ったし、PSPは経験的にだんだんボタン感度が落ちていったので、「感度が良すぎる」というのは意外でした。
耐久性の面はソニータイマーと揶揄されるほどのソニーと昔から頑丈と評価の高い任天堂ではもちろん任天堂のほうが丈夫な作りをしていると思う。
ただそこは旧世代機のPSPと今のSwitchを比較するのはソニー側にとっては可哀想かなとも思いました。いや現行機同士で比較しても任天堂に軍配は上がりそうやけど。

筆者のように携帯性を重視される場合はSwitch Liteとの比較の方がいいのかなと思いました。
そこは実体験での記事だと思うので、色々事情はあると思いますが...。

ちなみに、
価格についてはSwitch Liteなら21,970円(2023年1月15日現在)。この技術の進歩で当時のPSPともそんなに変わらないのはすごい…。

重さについてはSwitchは398gですがSwitch Liteは275g
PSPは世代によって158〜280g
物によってはSwitch Lite方が軽いのがすごい。

重さの理由は頑丈さというより中身の構造の違いであったり、そもそもSwitchの場合は「据え置き機レベルの機械が持ち運びできる」という特徴があるから、ある程度の重量になってしまうんでしょう。

ゲームに関係して、こんな記事も。

eスポーツが認知症予防に効果 仙台市などが実証実験 | 福祉新聞

こういうのめっちゃいいと思う。
麻雀もそうやけど、偏見でアカンと思われてる娯楽が、こうやってちゃんと科学的に良さが立証されていくのは嬉しいことです。
私なんか英単語も三国志も、さらにはよく見るけど名前はよく分からん家具(バーバーポールとか水飲み鳥とか)も全部ゲームで学んだからな。
それは記事とは関係ないとか言うな。
ゲーム最高。


就労継続支援B型事業所、工賃と満足度は無関係という調査結果が出る - 成年者向けコラム | 障害者ドットコム

この前就Bの収入について調べてて、
たまたま2年前の記事でこんなのが出てきた。

これなんですよ。正直B型の役割ってそういう部分も大きい。

どういうことかって言うと、「雇用契約での就労が難しい人に就労の機会を与える」っていう定義上、就Aとか一般雇用よりも労働にこだわらない幅を効かせた暮らしの組み立てができるはずなんですよね就Bって。

そういう意味では賃金とは別軸で、幸せな暮らしの追求が可能なわけで。
それを後押しできるような調査結果で嬉しいですね。

障害者の工賃が低いことは看過できない問題だし、高工賃の実現が当事者の幸せにつながることだって多いはず。
でも逆に「高工賃=当事者の幸せ」とは限らないことは頭に入れておかないと。


その他

1月は『チョコレートな人々』公開やドラマ『リエゾン』のスタートなど
エンタメ系でも個人的に注目してることが多かったです。
『チョコレートな人々』はポッドキャストにして喋りました。


『リエゾン』もめちゃくちゃ素晴らしいドラマなので、何かの形で感想を供養したいと思ってます。


いやリエゾン見ろお前ら。
原作漫画も良すぎてトブぞ。



おわり。

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