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転機となった事件の話 #1

僕が不動産をホビーとしてはじめることになったのは、実はある事件がキッカケでした。

だいぶ生々しい話になってしまいますが、すべて実話です。エンタメとしてお楽しみいただけたら幸いです。


ある誕生日のサプライズ

2013年12月7日未明。
僕の34歳の誕生日のその朝、母親からサプライズな電話がありました。


「今朝、おばあちゃんの家に強盗が入って、現金から権利書から実印まで全部入っていた金庫が盗まれちゃったんだって。」


金庫って普通、強盗が一人で入って簡単に持ち出せるものではないのになぜ?と思いましたが、話の流れはこうでした。


強盗が入る前日、埼玉県の戸建で一人暮らしをする祖母のもとに、オレオレ詐欺の電話が入りました。

「仕事で受け取ったお金が入ったバッグを電車の吊り革の上の棚に置き忘れてしまい、弁済しないといけなくなった。代わりのスタッフが取りに行くからお金を渡してほしい。」


いわばオレオレ詐欺の定型文のようなやつですね。

ですが、電話とは不思議なもので、五感のうち聴覚しか使えないので情報量が少なく感覚が鈍るのでしょう。一度、電話をかけてきたのが孫だと思い込んでしまうと疑いを持たなくなるもののようです。


ここで運が悪かったのが、祖母は戦後に預金封鎖を経験した世代で、リーマンショックの頃に日本がデフォルトするかも?みたいな報道があったときに、また預金封鎖されてはたまらないということで、わずかなお金だけ口座に残してほぼ全財産を現金化して、自宅の金庫に入れてしまっていたことです。

そして祖母はオレオレ詐欺の電話に対し、お金は自宅のどこどこの金庫の中に全部入れてあるから大丈夫、と伝えてしまったそうです。


金があるとわかった詐欺犯たちは、ここで計画を強盗に切り替えたわけです。翌朝未明、祖母が一人暮らしする古民家の窓を割り、6人の男たちが入ってきました。

一人は祖母が抵抗しないよう、包丁を祖母に突きつけ、他の5人はすでに場所がわかっている金庫へ一直線に向かい、あっという間に運び出して去って行きました。

そして犯行後、祖母が警察を呼び聴取を終えた時点で、冒頭の僕への電話がかかってきたというわけです。


商売人だった祖母

ここで祖母と僕の関係について解説をさせていただくと、僕の母方の祖父母には、一人娘である僕の母しかいなかったので、母が嫁いでしまった跡を継ぐ男子がいませんでした。

そこで僕は高校卒業をした18歳の頃に母方の祖父母と養子縁組をしたため、戸籍上、祖父母は自分の両親となり、母は僕の姉となりました。

つまり、祖父母の相続人が母と僕になったというわけです。


戦後の焼け野原の時代に貸家の経営をはじめた祖母は、最初に1軒、うまくいったらもう1軒と敷地の庭に貸家を建設し、いくつか建った時点で全部取り壊してアパートを1棟建てて、うまくいったらもう1棟建ててと、独自の才覚で大家業をはじめた女性でした。

入ってきた賃料には1円たりとも手をつけず堅実な経営をしていたため、専業主婦ながら最後の方は、銀行側からお金を借りてほしいと頼まれるようになっていたそうです。


彼女がお金を使うのは、不動産や宝石という資産に対してだけで、それ以外はスーパーで肉を買うのも贅沢だと言うくらいでした。

そんな彼女がコツコツと貯めて金庫に入れていたのはなんと、現金1億円、宝石3,000万円分、不動産の権利証と実印でした。

それがすべて強盗により盗まれてしまったというわけです。おかげで当時、Yahooニュースのトップを飾ることができました(^^)v


はじめての強盗の事後処理

強盗の報告を受けた僕は、なぜかとても冷静だったのを覚えています。

まず、盗まれた事実は終わったことであり、変えようのない過去のことなので、次にとるべきアクションは不動産の所有権を移転される二次被害を防ぐこと、と一瞬で気持ちを切り替えられました。


祖母の不動産はそう多くなく、埼玉の自宅とアパートがある土地と、文京区に区分のマンション2部屋、そしてバブル期に購入した茨城県の別荘くらいでした。

実印まで盗まれたのが怖かったので、僕は警察で書いてもらった被害届を持って各物件の法務局に行き状況を説明し、他の人が所有権を移転しにきてもできないように念を押して回りました。

そして今度は埼玉にある警察署まで何度か通い、今後の打ち合わせです。担当には凶悪犯罪課の、自分より少し若い刑事さんがついてくれました。

刑事さんは僕に「お金持ちの家だとわかったから、次は室田さんの自宅にも強盗に入る可能性があります」と教えてくれ、僕の自宅周辺に警察が監視する防犯カメラを一定期間設置してくれました。

ただ、日中は妻と当時2歳と0歳の子供だけが残る状態で心配だったので、自宅の割られる可能性のある窓に、金属バットで叩き続けてもなかなか割れない、強力な防犯フィルムを施工しました。


と、ここでちょっと脱線失礼します。

だいぶ前置きが長くなりましたが、本日のnoteショッピングでご紹介する商品はこちら。

男性が金属バットで叩いても割れない!驚愕の強度をもつ3M社製の防犯フィルム「ULTRA S2200」。

これさえあれば、金属バットで窓を叩いてくる大男も、まるで美ら海水族館でジンベエザメを観ているかのように微笑ましく眺めていられます。

ご自宅のセキュリティ性がご不安な方には、このフィルムと合わせて玄関に菊の紋章と日の丸のステッカーを合わせて貼っていただけると完璧です。下手な警備会社のステッカーより防犯性が高く、オススメです(^^)/


僕が不動産をホビーにするキッカケとなった事件について書いているつもりですが、ごめんなさい集中力が途切れてきました。

書き切るまでにもうしばらくボリュームありそうなので、すみませんがまた次にまたがせてください。


次回、

『逃げ切れるか?6人の盗賊。リアルドロ警の行方はいかに!?』

絶対観てくれよな!


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