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ずっと片思いだった茶トラくんの話

ヤン(5月に亡くなったうちの猫)は若い頃は非常にモテたようで、恐らく2年くらい野良でしたがその間2〜3度出産しました。

コイツにベタ惚れ片想いだった茶トラくんがいました。いつも遠慮がちに少し距離を置いて見守っているような状態で、たまに近づくと容赦なく猫パンチを喰らうという不憫なやつでした。
出産後子猫を率いて散歩中も、茶トラくんはそっと物陰から見守っておりました。けなげなその姿に泣けてきました。
子猫の中に、茶トラ模様はいません。彼ではない他の猫との子なのは明らかでした。子猫からすると「いつもいるあのおじさんだぁれ?」って感じだったでしょう。

ある日、近所の一軒家の前で他の猫と一対一の攻防戦の最中に出くわしました。既にボロボロになった状態。
それが茶トラくんを見た最後でした。
叶わなかった恋を思い出にして、旅立ったのでしょう。

2003年6月の茶トラくん