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今更ですが、リオオリンピック5000mを走ってみて、僕が感じたこと。

初投稿になります。

リオから5年が経ち心の整理がついたのでnoteを投稿しました。次の目標もnoteの最後に記載していますので、どうか最後まで読んでください。

今回はリオ5000mを走った日のことを話させてください。

僕は、2016年リオオリンピックの5000mに出場して予選1組22位でした。予選落ちです。

あの日は夢にまで見ていた舞台でとても気持ちが高揚していました。
ただ、4日前に出場した10000mの疲れや鼻風邪を引いてしまって体調は最悪でした。(4日前のリオ一万mについてはまた後日note書きます)

↑(鼻風邪を引く僕)

レース当日、なんとかオリンピックに爪痕を残そうと先頭(暴走)で走りましたが、3000m以降で大きく失速し、結果は14分26秒72でした。

ちなみにリオまでの自己ベストは13分19秒62でした。自己ベストを出したレースは好条件の気候で、さらに一定のリズム、駆け引きのないレース展開で出したものです。

リオオリンピック決勝進出のタイムは13分26秒02
自己ベストで走ればいけると思うかもしれませんが、5000m予選1組は大変な猛暑で、序盤はスローペースにも関わらず先頭のタイムは13分24秒でした。
私はそれまで経験したことのないレース展開、そして着順を狙うだけの死にものぐるいの勝負の世界をリオオリンピックで知ってしまいました。

テレビで観ていたオリンピックといざ自分がたったオリンピックの舞台との差はその時感じました。

世界大会に出る前まで、過去の日本代表の走りを見て自分なりに意見を持ってましたが、
いざ、スタートラインに立つと言葉では言い表せないプレッシャーや雰囲気に飲み込まれてしまいました。「これがオリンピックなのか」と。

日本のレース展開の話をすると、日本は一定のペースで走って後半上げていくのがベターであり、それが常識になっています。
僕もその常識の世界で生きていて、僕の得意な展開でもありました。だけど世界はそんなに甘くなかったです。彼らは勝ちと順位を取るためならレース中どんな手段もとるし、その背中と力でねじ伏せてきます。

僕が、またオリンピックを走るチャンスがあれば
・自己ベストを12分台にする
・猛暑でも自己ベストで走れるタフさ
・ペース変化に対応するチカラ
・オリンピックにベストコンディションを持っていくピーキング力...
これら準備をして
やっと闘えるレベルだと思います。
上記が必要な要素だということは、選手もスタッフも頭では理解していますが、まだ日本のレベルは世界に追い付いていない感じがします。

メダルを取れなかった選手たち

リオの後にSNSのメッセージや会社宛に厳しい意見の電話がきました。中には後援会の会員を辞めるという人もいました。
とたんに怖くなり、Twitterを退会するきっかけにもなりました…

妻や謙太(兄)からは「SNSで誹謗中傷のコメントがあるけど気にしないように」と心配してもらい、身近な人にも迷惑をかけてしまいました。
あの時はオリンピックに出ない方が良かったのかな、と思うこともありましたが、応援してくれるファンや大事な家族や仲間に頑張ってる姿をお見せることが僕の役目だと思っています。

現在は東京オリンピックが開催されております。
選手達は、厳しい練習をしてきてスタートラインに立っております。選手が戦う相手は国だけではなく、自分自身、環境、世間の厳しい視線など様々な重圧を抱えながら試合に臨んでいます。
どうか選手を応援してあげてください。

僕は今は2024年のパリオリンピックでマラソン代表を目指して日々練習に励んでおります。
皆さんの期待に応えようと頑張っています。
どんな結果になろうとも温かいお言葉をお待ちしております。
もし、ご質問がございましたらTwitterか Instagramでメッセージを送って下さい。

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