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感想文 プルトニウムファイル

プルトニウムファイル

ムービーウォッチメンで宇多丸が古川さんに勧められたとの事だが
紙の本が手に入らず世田谷区の図書館で借りて読む。

オッペンハイマーが原子爆弾を開発する以前もその最中もその後も
国家による放射能の影響を調べる為の人体実験が行われていたという
事実が描かれるノンフィクション。
ソ連との核開発競争や共産主義の恐怖というのが
集団ヒステリー的な大義名分となって
囚人、施設の子供、治療を受けた一般市民が
説明なく治療に交じって放射性物質を様々な方法で
投与されその結果を追跡される。
実験と称して行われていたと書かれている事があまりに恐ろしすぎて
長いページを続けて読み通せなかった。
終章近くにやっとその事実が実験から長い時間を経て
世の中に開示されクリントン大統領によって謝罪されるが
それも大きく報道されなかった事実もとてもつらい。
気軽に手を取れるないような内容ではないが
これを読むと核技術に対する考えが確実に変わると自分には思える
凄まじいノンフィクションだった。

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