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むぎのこと

最近、というより割りかし前からもやもやと思っていたことがある。


一緒に暮らしている愛犬が、(たぶん)変だ。



私はこれまで犬と直接接する機会はあまりなかった。


実家はマンションで、飼うという選択肢すらなかった幼少期。
しかし、わんちゃんに対する憧れはものすごかった。


ティッシュ箱が空になるたびに、画用紙で耳と尻尾をつけ、マッキーでぐりぐりと大きすぎる目を塗りたくった自作の犬を作っていた。その子に紐をくくりつけて、宅内散歩(引きずり回す)させては、母親に「フローリングが傷つくからやめて」と叱られた。


ホームセンターに出掛ける際は、「倫子は外で待ってるね」と一言、両親が店内に見えなくなった機会を伺っては、外に陳列する空っぽの犬小屋に入り込んでじっと暗闇に息を潜めてた。(後でバレて叱られた)



とまあ、犬に対して少々こじらせた想いを抱きつつ大人になり、そして3年前、ついに自分の家に角ばったティッシュ箱ではない念願のモフモフの子犬を迎えることになった。

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一目惚れだった。名前は「むぎ」にした。


今まで模擬犬としか向き合ってこなかった私にとって、むぎとの新しい生活は分からないことだらけだった。


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どうってことない日常だからこそ、愛しくて、どうしようもないこともあるし、悔しくて、やりきれない日もある。そんなどこでもある日のカケラの記録。

本当は言葉にしたい日々の感触。普段のsnsではさらさない部分。ささやかにひっそりと文字にしたいので、線を引きました。自分の記録様も兼ねて。…

この温かな想いは 大事に大事に受け取ります。