自宅のリビングで使える木製箔押し機の制作現場report3
ヒーター部分の制作現場
箔押し機は前回紹介させていただいた、3つの柱から形成されます。
・ヒーター
・本体
・機械設計
今回はヒーター部分についての制作過程をお伝えいたします。
ヒーターは、箔押し機において人間の体でいうところの「心臓部分」に相当します。この部分が正確かつ効果的に機能しなければ、箔押し機の動作は円滑に行われません。
この重要なヒーター部分を専門的に製造するために、A社という協力会社と協力しています。
※A社は村田金箔の製品において、ヒーター部分の製作を担当しています。(特許関連の事情から、A社の具体的な社名は非公開とさせて頂きます。)
A社は、高い技術と専門知識を持つエキスパート集団です。
彼らはヒーターの設計、製造、品質管理など、箔押し機のヒーター部分に関わる全ての工程を責任を持って担当しています。
その結果、村田金箔の箔押し機は優れた性能と信頼性を実現し、顧客に最高品質の製品を提供することができています。
村田金箔とA社の協力関係は、長年にわたって築かれてきた信頼と共同作業の結果です。双方が持つ専門知識と経験を結集し、ヒーター部分の開発と製造において革新的な進化を遂げてきました。
A社はモノづくりにおいて非常に強いこだわりを持っており、通常機械で行われる切削工程ですら、全て手作業で行っています。金版の切削を担当する職人に、その理由について尋ねてみました。
職人は、「箔押し機の本体が木製であることから、手作業で行うことが重要だと考えています」と答えました。今回の箔押し機は、当社が挑戦する木製箔押し機であり、99%がウォールナットという木材で作られています。
成形品であれば、100個作れば同じものが100個できるかもしれませんが、木の表情は全て異なります。
そのため、微妙な形状に則した金属の削り出しは、職人の肌感覚によってのみ生み出されているのです。
手作業による切削工程は、職人の熟練した技術と経験に依存しています。
彼らは木の特性や形状に対する感覚を持ち、金属を削り出す際に最適な手法や角度を判断します。
これにより、箔押し機の本体に必要な精密な形状が実現されます。
A社のモノづくりにおける手作業のこだわりは、職人たちの情熱と技術によって支えられています。彼らは木製箔押し機の製造において、一つ一つの作業に心を込めて取り組んでいます。
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