2012年part.1『胎動』

『LOVELESS』シリーズ最終系としての作品。 FUJI 400 PRO Hフィルムを使用。今でも重宝しています。

対となる作品であり、林檎や花など、そのままの状態で放置し経過したものを撮影。どんな変化があるのか、それはどう映るのか、単純な思考です。当林檎は黒ずみ、花は枯れていく。当たり前のことを当たり前のように撮りたかっただけなのだと思う。色の鮮やかさと具現的な対象をいかに綺麗に撮るか。そんなことだけを考えていた。

『胎動』

この作品に関しては、卵かけご飯を毎日のように食べていた頃、卵が好きなので、撮っただけ。割って、流れる黄身を美しいと思った。また命というものを食べている。そう伝えたい部分もあるが、そんなものはこの1枚では表現はできないこともわかっていたので、そこは当時は言わなかったが、今としては食べ物を撮る理由としては、動物の命や植物など、自然の恩恵があって人は生きていける。そんなことを改めて思う。

2012年はあまり原作的なテーマを設けずに自分に近いもので作品を作っていくこととなる。