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映画「八点鐘が鳴るとき」レビュー「もうひとりのジェームズ・ボンド」。

アイルランド沖で数百万ポンドの金塊を積んだ輸送船が消息を絶った。
その海域では同様の失踪事件が相次いでおり事態を重く見た
英国秘密情報部は海洋調査を得意とする
諜報員フィリップ・カルバート(アンソニー・ホプキンス)を呼び寄せた。
旧知の仲のハンズレット(コリン・レッドグローヴ)と共に
問題の水域に赴き捜査を開始するカルバートは
謎の大富豪スクーラス(ジャック・ホーキンス)から
豪華船シャングリラ号へ招待され
同氏の2度目の妻シャルロット(ナタリー・ドロン)と出会う。
美しくミステリアスなシャルロットとスクーラスとの
冷たい仲に疑惑を抱くカルバートだが
彼の周囲では怪しい影が暗躍し始めるのであった…。

えーと有体に言えばアンソニー・ホプキンスがジェームズ・ボンドで
ナタリー・ドロンがボンド・ガールな映画である。
若きアンソニー・ホプキンスの溶けかかったバタークリームのような
甘いマスクにウットリし
後年彼がレクター博士を好演するとは釈迦如来でも知り得ないであろう。
カルバートの上司アーサー役を演じるのは何らかの特殊メイクを
施されているのではないかと目を疑いたくなる
異形の造形にウットリするロバート・モーレイ。
モーレイは「料理長(シェフ)殿,ご用心」では
美食によって巨漢となる美食家を好演している。
原作・脚本は「ナバロンの要塞」「黄金のランデブー」を執筆した
小説家アリステア・マクリーンが務めている。
同時代の小説家に007シリーズのイアン・フレミングがいる。

派手な銃撃戦・格闘戦あり
勿論ボンド・ガールとのお約束な場面もあり僕は愉しめた。

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