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「オタク用語辞典 大限界」レビュー3「本を売ってパンを買って飢えを癒すより,空きっ腹を抱えながら本を読んで貧困な精神を癒す方が百万倍重要です。」

本書を購入した理由は以下の2点です。
1.僕の知らないオタク用語が知りたかった。
2.女性オタクの皆さんの「物の考え方」が知りたかった。
「本」というのは実に有難いもので
女性オタクの皆さんに幾ら聞いても固く心を閉ざして
「本当の事」は教えてくれませんが(当たり前である),
女性オタクの皆さんが書いた本には「本当の事」が書いてあるんです。
コレを「問うに落ちず語るに落ちる」と言います。
「語った内容」の中に真実が埋もれている。
「本」は真実が手軽に手に入る媒体なんです。

そもそも「本」って「自分とは違う考え」を頭に入力するデバイスであって
「自分と考えが違う」から「こんな本は売ってしまえ」との極論を
散見いたしましたが「知識の集積体」たる「本」を
「金」に換算する貧困な精神の持ち主である
発言者の為に泣けてくるのです。
こうした貧困な精神の持ち主にこそ「本」は必要なんです。
僕も貧困な精神の持ち主のひとりとして
「貧困な精神でなくなる」為に還暦間近の老骨に鞭打って本を読んでます。
本を売ってパンを買って飢えを癒すより,
空きっ腹を抱えながら本を読み貧困な精神を癒す方が
百万倍大切だと愚考する次第です。

本書を読んだ感想は突き詰めて言えば
「知らないことを知っていると知ったかぶりして自己を偽るな」
となります。
コレは「本書の内容」に対する感想であると共に
ともすれば知ったかぶりし勝ちな「自分への戒め」でもあるのです。

ね?本って「大切なこと」を教えてくれるでしょう…?
この世に「売って金にしていい本」なんて,ただの1冊だってありません。

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