ロジャー・コーマンの映画「デスレース2000年」レビュー「ついでに大統領も轢いちまえ!」
アメリカが独裁国家となり「アメリカ連邦」と名乗る近未来世界。
北米大陸横断レースが開催される。
しかし唯のレースではない。
人間を何人轢いたかでポイント数を競う死のレースなのだ。
不死身のレーサー・フランケンシュタイン(デヴィッド・キャラダイン),
マシンガンを撃ちまくりながら爆走する
マシンガン・ジョー(シルベスター・スタローン)…。
いずれも強者揃いだ。
そして打倒「アメリカ連邦」をスローガンに地下活動を行う
レジスタンスたちの思惑が絡む中,
今まさに「デス・レース」が始まろうとしているのだった…。
ロジャー・コーマン節炸裂の奇想天外な世界観からして
ウズウズしてくるが車椅子に座った「死を志願する老人たち」を轢かずに
ニヤニヤしながら見詰めている医師や看護師共を轢きまくる,この爽快感!
お約束のキャットファイトも要チェックだ!
本作には無名時代のシルベスター・スタローンが出演している事で有名で
今では
「シルベスター・スタローンの『デスレース2000年』」
と呼ばれるコトも多いですね。
コーマンもスタローンに微々たるギャラを支払ったコトを述懐し…
「アレはいい買い物だった」と語ってます。
勿論今ではスタローンのネームバリューを最大限に活用してるワケでェェェ
まこと「いい買い物」したねコーマン御大。
斯様な不謹慎極まりない映画を平日の午前中に堂々とテレビ放映した
東京12チャンネル(現テレビ東京)のロック魂全開だ!
それに引きかえキングレコードのヘタレぶりはどうだ!
「現在では不適切とされる表現」
に消音措置を施すなど…このフニャチンがァァァ!
最後にフランケンシュタインが
ゴールで待つ大統領を轢き拍手喝采を浴びて新大統領になり…
独裁政治を終わらせ…最後の最後にデスレースを煽り続けた
クソマスコミを轢いて
デスレースも終わらせて話が閉じるのも最高!
ウルセエ邪魔者は轢いて黙らすのです。
「中二病」ってコトバが出来る遥か前から
「中二病映画」は存在したのですよ。
本作品の信奉者である
ジム・フィータスとexスワンズのロリ・モシマンによるユニット「WISEBLOOD」が1stアルバム「Dirtdish」中の
「Death Rape 2000」を本作品に捧げている。
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