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映画「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」レビュー「アムロの「大丈夫ですよセイラさん」の独特の言い方に感激!あと歩き方!アムロの「安彦歩き」が素晴らしいんです!」

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ホワイトベースでアムロが
「大丈夫ですよ,セイラさん」
と声を掛ける古谷さん独特のイントネーションを
久しぶりに聴けて早くも涙目に。
これだけで元が取れた感じ。
アムロが気を失っている間に見た夢で
アムロの父,アムロの母,シャアが変わりばんこに出て来て,名台詞を連発し,
アムロの母なんて
「何て情けない子だろう!」
って名台詞中の名台詞も言ってくれて
アムロの心をズタズタに引き裂いてくれるファンサービスぶりなのに,
マニアの人達には感謝の気持ちが足りないと思います。

安彦良和氏が力強く切って下さった絵コンテ通りに
アムロが「安彦歩き」してるのを観て僕は感激したよ。

ククルス・ドアンが島の守り神=巨神ゴーグとして描かれてるのを観れば,
本作の本質はガンダムではなくゴーグなのは自明でしょ。
それを「富野ガンダムじゃない」って言われても
「その通りだ」としか言えん訳で。

またアムロの母親が別に男を作った経緯を逐一描かずとも
「女の嫌な部分」が描写出来てるから,作劇上の目的は果たされてる訳で,
それと同様にドアンとサザンクロス隊の確執を逐一描かずとも,
同隊が強敵であることと,島の守り神ドアンの強さが伝われば,
それで作劇上の要請としては果たされてるって判断の結果だと思います。

大体古来人間には「行間」を読む力が備わっている筈。
何から何まで言葉にして「説明」されないと分からないなんて変ですよ。

メインは牧歌的な島の生活描写。
子供を神聖不可侵な「純なるもの」として描いてるのは少々不満。
子供こそ戦火の下で生き残る為に小狡く立ち回る筈。
カツ・レツ・キッカ程度の図太さはあっても良かったと思います。

マ・クべやレビル将軍迄出てきたのは少々風呂敷を広げ過ぎかと。
「例の壺」をマ・クべの隣に置いても僕は納得しませんよ!

本作はガンダムっぽく描かれた
ゴーグを楽しむ為の映画と僕は受け取りました。
あくまでも僕は,そう受け取っただけの話。

本作の評価ですが「子供」の描き方と風呂敷の広げ過ぎで星1つ減点。
そう言えばフラウ・ボゥが
やけに泣き虫に描かれてたのは何らかの意味があったのか知らん。

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