零になる:雑感
むらさき。名義での初リリースになった
零になるについて雑感。
間違いなく、この曲はコロナ禍故に出来た曲です。
零になるって表現についてなのですが、そのまんまの意味も含め、色々な比喩のもと、零になると歌ってみました。
緊急事態宣言時の自粛期間中、僕の生活の全ては家にありました。外に出る時は一人で、真夜中、それだけ。
以前の世界だったら、まず家にはいないし、曲を作ったり、地元の催しの手伝いをしたり、友人と会ったり…というのが、突然崩れてしまって、僕が僕である理由が何処にも見当たらないと、歌っているわけです。
人間、余裕が無きゃ何も手につかなくなりますが、それ以前に、自分が自分でいる事に自信を持っていなきゃ心が蝕まれてしまうような気がしています、僕は。
そこで言う自信というのは、根拠のないものではなく、自分にしか出来ない事をやっているという自己肯定感のようなものです。
それが僕にとっては自尊心を保つ最後の砦でした。
ただまぁ、こうやって音楽をしているからその砦自体は死守したわけなんですけど。
ただ、このコロナ禍、“元に戻る”のは、一体いつになるんでしょうか。
そんな事を考えたら、少しゾッとしてしまいました。
“新しい生活様式”なんて言葉が流行ってますが、それの意味するところは僕にとって、
僕が僕である証明に必要だったものの殆どを奪う。
という事と同義でした。
つまり僕は、零になるんです。
一応表現者の端くれというか、ピラミッドでいうところの土台の下の砂の一粒程の場所に位置しているなりには、考えを巡らせてみたのですが、零になる。という表現が、一番適当な気がしています。
次回の曲はおそらく近々告知できるかと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。
むらさき。『零になる』
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