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私が地方公務員に転職した理由①「VUCAしんどすぎ問題」

私は民間企業から転職して地方公務員になりました。その理由について、数回に分けてまとめていきたいと思います。

第1回は「VUCAしんどすぎ問題」と題して語ります。

VUCA時代のサラリーマンは超しんどい、という話

VUCAという言葉をご存知でしょうか?
4つの英単語(Volatility・Uncertainty・Complexity・Ambiguity)の頭文字をとった造語で、簡単にいうと「変動が激しくて先が読めない状況」のことを表しています。

みなさんがよくご存知の通り、現代はテクノロジーの時代です。目まぐるしいスピードで、テクノロジーを駆使した新たなサービスが生まれています。人々はその新たなサービスの利便性に感動し、旧来型のサービスを利用しなくなり、その結果として、旧来型のビジネスを行う企業が淘汰されていくというのが現代ビジネスの構図になっています。

これらのサービスは生活を豊かにしてくれますから、利用する側として歓迎することです。一方で、旧来型のビジネスに携わる企業の従業員としては末恐ろしい話でしょう。新しいサービスの誕生・成長が自分の食い扶持であるビジネスを縮小させるのですから。

一昔前であれば、とりあえず正社員になれば安心でした。さらに就活を頑張って大手企業に入り込めば一生安泰ぬくぬくライフが約束されていました。しかし現在は全く異なります。実際に「入れば一生安泰」と言われたような名だたる企業、たとえばトヨタ自動車であっても、このVUCAの時代を受けて「終身雇用むりぽよ」と宣言しています。どんな優良企業であろうと、ビジネスの根幹を脅かす存在が出て来れば、雇用を維持できません。

テクノロジーの進化が、そんな脅威を急に萌芽させ、急成長させる肥沃な土壌となっているのです。そしてその土壌はテクノロジーの進化とともに拡大していきます。この流れは完全に不可逆なものとなっているでしょう。これからも新しいサービスが生まれては既存のビジネスを淘汰していく。これがVUCA時代の日常風景なのです。

VUCA時代におけるサラリーマンは、ぬくぬく安泰とは無縁の人生を送ることになると思います。脅威が訪れれば、企業は事業を転換したり、売却することで存続を図ることになります。さすれば必然的に従業員は配置転換やそれに伴うリスキリングを求められ、最悪の場合はリストラの憂き目にあうことでしょう。

そうならないためには、常に時代の流れを読み、食いっぱぐれないようなポジショニングをとることになります。具体的には、企業内で違う職種に就いたり、転職により異なる職種、業界に渡ることがあると思います。新たな領域にチャレンジすることは容易なことではなく、相応のリスキリング、自己研鑽が求められることと思います。

さらに言えば、せっかくリスキリングをしたとしても、そのスキルがいつ陳腐化するかもわからないというのがこの時代です。陳腐化すればまた頑張るしかない、連続的なスキルアップが求められるのがVUCAの時代です。

真面目に生きてたら、遊んでいるヒマなんてありそうにないですよね。こんな具合に、VUCA時代というのは、サラリーマンにとってとってもしんどいものだと思うのです。

以上、VUCA時代におけるサラリーマン像を主観たっぷりに書いてみました。これらは私がサラリーマンとして働きながら実際に感じたことですが、心配性な性格もあってかなり悲観に傾いたものだと思います。

私にはこのVUCAの時代をサバイブする能力もなければ、不断の努力を行う気概もありません。ですから、それらが不要な公務員を選びました。

もちろん、VUCAの時代に公務員(しかも地方)がノーリスクだとは思いません。ただ、相対的にVUCAのしんどさを感じずにすむポジションだと思います。

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