読書メモ(THE MODEL 1/3)

■感想

・SaaSにおいては営業プロセスにより付けられる力が異なり段階的にパワーアップしていくというのが面白かった。また分業化の弊害である対立や個別最適をそれを最適化することをミッションとする人を置くことによる防ぐという視点はなるほどと思った。
前職では分業の弊害が結構出ていたのであえて全体最適するという役割を置くことが解決策というのはぜひみてもらえたらと思う

■作者と概要

・作者は福田康隆。元マルケト日本法人社長。顧客の購買プロセスの半分以上は営業が会う前に終わっているという新たな時代における営業の仕組みについて書いてある。また、ビジネスにおいて最も重要なことは再現性であり、指標や組織体制だけを真似ても意味がないということを筆者は主張している

■よかったインプットメモ

・SaaS以前の日本ではITはエンタープライズ向けのものであったのに対して、現在ではSMbが先行してサービスを導入、成功事例を作り大手に進出していくという流れが多い

・SR(インバウンドの架電)→EBR(アウトバウンドの架電)→SMBAE(中小企業への訪問営業)→エンタープライズ(大手への訪問営業)という分業体制のキャリアパスが形成できる。SRでは顕在課題にアプローチするため未経験でもやりやすく、EBRになると全く興味のない相手に顧客発掘のスキルを磨く。S SMBAEになるとクロージングのスキルを磨き最終的に大型商談をまとめるエンタープライズ営業になる。

・新規のマーケティングリードはいつか枯渇する。そのため各工程で落ちていったリードをリサイクルすることが非常に大切である。失注と未商談リードはこれ以上獲得コストのかからないリードである。

・以前に増して顧客は営業からの情報提供や提案の前に顧客自身での調査や評価を行う。そのためMAツールのような顧客のオンライン上での行動をトラッキングし今後につなげていくような1To1でマーケティングを行える仕組みが今後重要である。そしてそれを可能にするのがデータである

・人間はグループに分けられた瞬間に対立する生き物であり、共同で作業することによって達成可能な共通目標が有効である。そのためにCRO(チーフレベニューオフィサー)のような事業全体を最適化するという視点が大事である

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