読書メモ(アフターコロナ)

■作者と概要

・日経XTECHから出版。コロナが始まってから現在まで、そして将来の展望までが書いてある。将来に関しては主にメガトレンドについて記載されている

■よかったインプットメモ

・コロナによる変化は大きく①人間への回帰②制約が生み出す価値 である。顧客ニーズが変化する中でその変化をいかに人間中心に捉えられるか、そして制約の中でイノベーションを起こせるかが重要になってくる

・自動車業界では需要が年初予測から20%以上現象。元の水準に戻るのは2023年と言われている。一方公共機関離れでマイカー需要が増加しており各社投資を控える一方でテスらは積極的に投資を行っている

・3月の工作機器受注額は前年同月比で4割減少している。米中摩擦にコロナショックが追い討ちをかけた形になる。

・IT業界では客先常駐という勤務形態が崩れ、また既存システムの運用保守に頼る中小企業が苦境に立たされている。

・建築業界は民間投資の冷え込みで今後の業績悪化は必須。建材調達の遅れや工事中断など影響はかなり大きい。

■今後

・感染症リスクや大都市化の弊害、地方でも仕事ができる環境などから分散都市化が進む。分散化が進んでいるSCに関してはSC自体を短くすることが今後の取り組みとして増え、複数部品を共有保有するなど全体でリスクを最小化する取り組みが進んでいくだろう。

・ヒューマントレーサビリティが進む。プライバシー保護の観点から監視社会の入り口になるとの懸念もあるが、行動を追跡することで新たな価値が生まれる可能性が高い

・オンラインとオフラインの価値が再定義されるニューリアリティ。チューリッヒ保険では在宅が難しいとされていたコールセンター業務をセキュリティ環境を整え在宅で行うなど、在宅環境への移行がどの業界でも目立つ

・職住融合。オフィスは単なる執務空間からの脱却が求められ、家は働く場所が求められるようになってくる。シェアオフィスなど街がオフィスになっていくことが想像される

・デジタルレンディングのように融資がデジタルで完結するようになる。

・フルーガルイノベーション。アフターコロナでは経費削減や製造たいせの見直し、非対面でのやりとりなど従来のサービスや製品、製造工程を再設計して新しい価値を生み出すことが非常に重要である。

■感想

・正直すごい中身が濃いかと言われるとそんなこともないという印象。ただ個人的にコロナにより働きかたが変わり、社会保障含め制度自体が大きく変わる可能性があると思う。企業活動も時価総額という単一的な指標だけでなく、ウェルビーイングに則った様々な指標が出てくるのではないかと思う

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