読書メモ(GRIT やり抜く力)

■感想

・会社からの推薦図書で読んだ。想定よりも内容が濃く、アウトプットが荒くなってしまったので再度読む本リストに追加する。自分がやりきる力が極めて弱いこともあり、内容が非常に胸に刺さるものがあったと同時に思っていたよりも自分にとって重要であることを自覚した。noteに毎日読書内容を投稿するといったこともをまずは習慣化させ、自分で事業を作り社会にインパクトを与えるための良質なインプットを増やすという小目標を達成したい。

■作者と概要

・作者はアンジェラ・ダックワース(女性)。ペンシルベニア大学心理学教授。成果を出している人に共通していることは才能ではなく「やり抜く力」であるとの研究結果及び主張が記されている。

■よかったインプットメモ

・どんな分野であれ大きな成功を収めた人たちには断固たる決意があり①情熱②粘り強さ を持ち合わせていた。逆に研究の結果、能力や才能、誠実性などの性格はいずれも「やり抜く」ほど的確な判断材料にはならなかった。才能があることとそれを生かせることは全くの別である。

・人間には努力と才能では努力の方が大事と答える人が2倍いるにもかかわらず、実際には才能で評価していることが多々あるということが研究で明らかになっている。マッキンゼーの「ウォー・フォー・タレント」に則り才能のみを評価したエンロンという大企業は常に自分のの応力を見せつけなければという強い不安と衝動にかられ短期間の成果にこだわりナルシズムの温床となり、結果的に倒産した

・一流の人は当たり前のことばかりしている。一方一流の人を見ると神格化してしまうのは「あの人に張り合っても仕方がない」と楽な道に逃げているだけである。ニーチェ曰く、偉業を達成した人々は職人に近いものがあり、いとつの部品を正確に組み立てる技術を身につけその上で思い切って最後に壮大なものを作り上げている

・何かを達成することを式にすると①達成=スキル×努力②スキル=才能×努力 という式になる。努力が才能よりも2倍大切であると言える。

・情熱とは一つのことにじっくりと長い間取り組むことである。やり抜く力が強い人ほど人生における目的や哲学を持っており、そこはブレない一方、中位や下位の目標は変わることが多い。一方やりきる力がない人は最上位の目標が存在しない人や、それを実現する中位や下位の目標が存在しない人であることが研究でわかった。

・偉大な人と普通の人との決定的な違いは「動機の持続性」である。①遠くの目標を視野に入れて努力している②一旦取り組んだことは気まぐれにやめない③意志力の強さ④粘り強さ である。

・やり抜く力や才能など人sねいの成功に関わる心理学的な特徴は遺伝子と経験の影響を受けるが、影響を与える遺伝子は複数であり現在解明できていない。一方「平均」の推移を見ればわかるように環境が与える影響は非常に大きいこともわかっている

・人間は環境が変わると一瞬で自分が変わる(作者の子供のおむつの例)。やり抜く力は育つ時代の文化的影響を受ける一方、年齢とともに強くなるものでもある。

・やり抜く鉄人に共通する4つのステップがある。①興味(仕事における楽しくない部分をはっきり自覚しながら仕事に興味と好奇心を持っている)②練習(自分の弱点を克服するための練習に明け暮れている)③目的(自分の仕事の重要性を理解している)④希望(最初から最後まで一貫して困難を乗り越えるための希望を持っている) である。

・自分自身の好き嫌いは中学1年生ぐらいまでわからない。また、興味を持つものは内省ではなく外界との交流の中で生まれるものである。そして興味を持てるものが見つかったら長い時間をかけて自分で積極的に掘り下げていく。そして最後に周囲の協力や励ましを得て刺激や情報を得る

・興味は初期、中期、後期の三段階に分けられる。興味を見つけて掘り下げていく段階の初期では厳しすぎないある程度の自主性が大切である。(ジェフベゾフの母親の例)。エキスパートと初期の違いは細かいニュアンスに興味を覚えるか否かである。

・成功する練習の法則は「意図的な練習」を行うことである。エキスパートの練習は①ある一点に絞ってストレッチ目標を設定する(自分の弱点の克服に努める)②集中し努力を惜しまず目標の達成を目指す(集中のため練習の7割を一人で行う人が多い。誰かにFBをもらうことも大切である)③改善すべき点がわかったらあとは繰り返し練習。(格言をたくさん行ったフランクリンの例)。

・フロートやり抜く力は密接に関係している。やり抜く力の強い人は意図的な練習を多く行いフロー体験も多い。意図的な練習は準備でありフローは本番である。やり抜く力が強い人は意図的な練習に対して辛いという気持ちも楽しいという気持ちも強く感じている傾向がある。

・意図的な練習を最大限活用するための方法は①優秀な人の姿勢を知ること②習慣化③意図的な練習への向き合い方を変える(楽しむ気持ちを持つ)である。

・確固たる目的を抱くようになった人は必ず若い時に目的を持った生き方の手本となる人物に出会っている。挫折と困難で溢れているがいかに深く満ち足りたものかを学ぶ機会がある。

・やり抜く鉄人達の共通点として知的能力は常に大きく向上させることができるという成長志向を持っている点が挙げられる。人は変われる、成長できると信じているからこそ情熱を持ち続けられる。

・辛い経験を乗り越えるほど「人生で起こることは自分でどうにかできる」実感を感じやすく冒険心が旺盛になる。一方辛い経験を乗り越えられない機会が多いと無力感が強くなる。

・やりきる子供に育てるには親がやりきる姿勢を子供が感じることが大切である。子供は親の姿勢を見た学ぶ要素が強い。親が熱心に行なっている課外活動に連れて行くなどは効果的である。やり抜く鉄人達は親もやり抜く鉄人である。


■その他メモ

・トレッドミル実験という方法がある。傾斜がきつく早い速度のランニングマシーンで5分走るように指示をし何分間走れるかというテストである。研究の結果、参加者が20歳の時にトレッドミルで走った分数を見ればその後の人生における心理的な適応状態を驚くほど正確に予想できることがわかった。一方、作者の見解では再度トライできるという条件をつけて見るのもよかったかもとのことである

・ミレニアル世代よりも第二次世界大戦の世代の方がやり抜く力は高いと研究で明らかになっている

・ジェフベゾフは無理やり興味を持つことは間違っていると述べている。

・物事を習得するには1万時間かかると言われている

・幸福になる方法は快楽を追うことと目的を追うことである。

・楽観主義の方が悲観主義よりも無力感を乗り越えられる。やり抜く鉄人達は楽観主義であり。失敗への解釈が非常にポジティブである。

・子供の頃の褒められ方が一生を左右する。成績の良い子を特別扱いすると固定思考になる。

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