読書メモ(消滅世界)

◆作者と概要

・作者は村田沙耶香。「愛」「性」「生殖」がバラバラになった世界の話。パートナーと性行為を行うことが「近親相姦」であり、結婚していても恋愛対象は別の「恋人」に求めることが普通の世界において主人公は世の中では人工授精が当たり前でありながら昔ながらの性行為によって生まれた自分という存在を性行為によって確かめるようになる。そんな中、実験都市千葉では家族という概念すらない、そこには子供ちゃんとお母さんしかいない世界が実現するのであった

◆感想

・世の中で性行為というものがよくないものと認識される究極を描くとこうなるのだろうなと思った。夫婦と恋人が別というだけでなく、夫婦間の営みが犯罪であるという世界観がなんとも不思議で驚いた。私たちが目指している世界や向かっている世界はこんな世界なのだろうかと少し気になったし、今まで仕事が家族形態を変えると思っていたが、愛のあり方で家族形態も変わるのだなと気づかされた



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