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#44 軟弱な地盤は工事で補強できる

前回の記事では「土地の安全性についてチェックポイント」をご紹介していましたが、家が傾いてしまうような欠陥住宅は、地盤や基礎に問題があるケースが多いといわれています。
地盤の状態によって基礎工事の方法を変更したり、地盤改良工事を行うことで頑丈な基礎の家を建てることは可能です。

基礎工事

建物を支える土台で、家と地盤をつなぐ部分を基礎と呼びます。
基礎工事には大きく、地盤に問題のない場合の布基礎、軟弱地盤の場合のベタ基礎、超軟弱地盤の場合の杭基礎があります。

布基礎

建物の外壁や間仕切りの壁の下に連続して鉄筋コンクリートを施した基礎で、逆T字にして底面を広くして建物を支える。
良好な地盤に採用され、工事価格も一番安い。

ベタ基礎

建物の床下全体に鉄筋コンクリートを施した基礎で、面全体で家を支える。
コンクリートの使用量が多くなるため、布基礎よりも工事価格が上がる。
最近は一般的な地盤でも、ベタ基礎を採用することが多い。

杭基礎

浅い地盤では建物を支えられない場合、深く硬い地盤の層まで杭を打ち込み、その杭で基礎を支える。

地盤の改良工事

基礎工事では対応できないほど地盤が危険な場合は、地盤自体を頑丈にする「地盤改良工事」を行います。
軟弱地盤の上に人口地層を作る表層改良工法、安定した地盤までコンクリートを注入して地中に柱をつくる柱状改良工法、深く硬い地盤層まで杭を打ち込む鋼管杭打工法があります。
費用は地盤の状況により50万円前後~数百万円になることもあります。
通常は買主の負担になるので、土地購入前に改良工事の可能性があるかを業者に確認するようにしましょう。

表層改良工法

軟弱地盤が地表から2m以内のときに有効。
基礎の下に土とセメントを混ぜたものを固めて硬い層をつくり、その上に基礎をつくる。

柱状改良工法

軟弱地盤が2~8m程度の場合に行うことが多い。
セメントを土の中に柱状に流し込み、その上に基礎をつくる。
不同沈下の抑制にもなる工法。

鋼管杭打工法

軟弱地盤が深く、地表から10m位のところに強固な地盤がある場合に行える。
不同沈下した土地の改善にも用いられる工法。


昔は地盤調査をしなくとも家を建てることができましたが、地盤の状態を確かめずに家を建て不同沈下が起こるなど、欠陥住宅の増加が問題になりました。
平成12年に「建築基準法」が改正され、基本構造部分の10年保証や住宅性能表示制度などを定めた「品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)」も制定されました。
この法律の適用により、現在では地盤調査がほぼ不可欠です。

地盤調査をせずに土地や物件を購入してしまうのはトラブルの元です。
軟弱地盤であっても、きちんと調査をし、適した補強工事を行うことで頑丈な家を建てることができますので、土地を購入する前には、売主や不動産会社に交渉して、事前に地盤調査を必ず行ってから契約を結ぶようにしましょう!

もちろん村松工建でも地盤調査の対応させていただきます!
気になること、少しでも不安なことがありましたら、お気軽にお問合せください。

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