見出し画像

#19 不動産広告(マイソク)の見方①

不動産屋さんに行くと、窓や壁にたくさんの物件情報が貼ってありますよね。
あれが不動産広告、いわゆる「マイソク」です。
マイソクは不動産業界で使われる広告のことで、一枚のチラシの中に「物件の概要・間取り図・契約情報」などが取りまとめられている資料を指します。

写真が豊富で色彩豊か、見ているだけでもワクワクするマイソクですが、聞きなれない用語も多く使われているかと思います。

今回は、マイソクに記載される用語の中でも重要なものをご説明いたします。

マイソクに出てくる大事な用語

マイソクのイメージ

広告主の情報

商号、所在地、免許証番号、加盟団体などを確認する。特に免許証番号や加盟団体は不動産業者の信頼度の目安になる。

建築確認番号

建売住宅、新築マンションには必ずあるもの。建築確認番号のない物件は、法律によって広告を出してはいけないことになっている。

物件の所在地

所在地の表示は、地番と住居表示がある。
地番とは登記上の表記で「〇番地」となり、一般的な住居表示「〇丁目○番地〇号」とは異なる。
地番と住居表示は一致するものではないため、地番を見て現地に出向いても違う場所だった!ということもあるので注意。

土地面積(敷地面積)

登記簿面積(法務局に登記されている面積)と実測面積(実際に測量した面積)が異なる場合があるので、どちらが記載されているのかを確認する。
売買対象の土地の一部に私道が含まれている場合は、私道負担の明記が義務付られている。

建築面積

建築面積には壁心面積(壁の厚みの中心から図った面積)と内法面積(壁の室内面から図った面積)がある。
通常、マイソクでは壁心面積で表示されるが、実際の部屋の面積は内法面積となるため表示よりもやや小さくなる。

土地権利

所有権、普通借地権、定期借家借地権があり、同じ土地なら所有権よりも借地権のほうが安くなる。

地目

宅地や農地など、土地の用途の分類。
家を建てる場合は「宅地」が理想的だが、地方などでは登記上の地目が「山林」や「畑」の場所に住宅がある場合もある。

接道状況(接面道路)

建物を建てる土地と道路の接し方。
道路幅、接道間口、公道か私道かなどの接し方によって、建物制限等がある。

用途地域

用途地域とは、都市計画法の地域地区のひとつ。大きく「住居系」「商業系」「工業系」など市街地の大枠としての土地利用を定めるもので、用途の混在を防ぐことを目的としている。
都市計画法に基づいて、おおむね5年に一度、全国一斉に用途地域は見直される。

建ぺい率

土地面積に対する建築面積の割合を制限する数値。
一般的に建ぺい率が低い地域は、建物間の距離にも余裕ができ、ゆったりとした町並みになる。

容積率

土地面積に対する建物の延床面積の割合を制限する数値。
「何階建ての家が建てられるか」を考える指標となるが、建物の高さは様々な条件でも制限されるため、一概に容積率だけで決められない。

設備

ガスや上下水道など、その土地または建物に供給されている設備の種類。

取引形態

  • 売主…不動産業者が自社物件を販売する形態。自社で作った新築マンションや建売住宅、分譲住宅などが多く、買主に販売手数料は発生しない。

  • 代理…売主の依頼により、販売活動や契約手続きなども行う形態。一般的には買主に手数料は発生しないが、請求されるケースもある。

  • 媒介(仲介)…売主と買主の仲介をする形態。原則としてレインズ(不動産業界で使われるネットワークシステム)に登録され、複数の業者に共有される。売主、買主の双方に手数料が発生する。


次回はマイソクを見るときの「注意すべきポイント」について、ご紹介したいと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?