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#34 木造の家は、暖かい

気づけば11月に入り、ダウンを着ている人もみかけるようになりました。
季節の変わり目で体調を崩される人も多いかと思いますので、ぜひ3首(首・手首・足首)を温めてお過ごしください。

さて、#30で木の調湿機能について少しお話ししましたが、本日は「木の暖かさ」について触れてみたいと思います。

木は断熱性に優れている

熱は温度の高い方から低い方へと移動する性質を持っており、熱の移動の速さは熱伝導率(失熱とも言います)で表されます。

素材によって熱伝導率は変わります。
木材の熱伝導率はほかの素材に比べてかなり小さく、これは以前「#23 木のおもちゃの魅力」でも書きましたが、木材が多孔質であることが関係しています。

例えば、冬に大活躍するダウンジャケットや羽毛布団。
ダウンジャケットや羽毛布団には空気がたっぷり入っていますが、その理由のひとつは「空気が熱を通しにくくするため」です。
多孔質の木材も同じように空気をたっぷり含むため、熱を通しにくい(熱伝導率が小さい)のです。

『木材の基礎知識(財団法人日本木材総合情報センター,2008年)』によると、熱伝導率を断熱材と比較した場合、木材は約2倍、土壁は約15倍、コンクリートは30~40倍、鉄になると900倍!も変わるそうです。

素材によって異なる熱伝導率のイメージ

確かに冬など寒い時に鉄に触れるとびっくりするぐらい冷たいのに、木は触ってもさほど冷たさを感じない…むしろちょっと暖かさすら感じることがありますよね。

この木の性質は生活のいたるところに活かされています。

身近なところだと、調理器具。
鍋の取っ手や柄など、木製のものを見かけますよね。
鉄やステンレスでは熱が伝わりやすく、すぐに熱くなってしまうため、木製の柄が使われるのです。

また、寒い地方では外に面したガラスと戸やドアの取っ手に木製のものが使われることが多いのも、触れた時に手から体の熱が奪われないようにしているそうです。


木材は視覚的にも「暖かさ」を感じさせてくれますが、昨今の研究では視覚的効果や心理的な印象だけでなく、血圧や心拍などの生理応答にも影響を与えることが実証され始めているそうです。

また、令和2年3月に文部科学省大臣官房文教施設企画・防災部施設企画課が作成した『木の学校づくり(学校施設等のCLT活用事例)』では「木材は、柔らかく温かみがあり、湿度の調整にも優れていることから、校舎等に用いるのに適した素材であると考えています。また、地球環境や環境教育の観点でも効果があるものと考えています。」と記載しており、木造建築の魅力と可能性が広がっています。

村松工建でも、「お客さまには健やかでいてほしい」という想いから、住む人の身体にやさしい無垢材をおすすめしています。
伐出した木をそのまま加工した無垢材は、木の持つ肌触りや香りで心を和やかにしてくれます。
また、メンテナンスがしやすいだけでなく、調湿効果や保温効果があるため、オールシーズン快適に過ごせます。
シックハウスの心配もなく、お子様からお年寄りまで快適にお過ごしいただけます。

とはいえ、先が見えない物価高騰で「無垢の家は憧れるけど…」というお声も多いです。
そういう時におすすめなのは、例えば「リビングの梁だけ」や「キッチンのカウンターだけ」など、一部だけに無垢材を取り入れるデザイン。

村松工建では、お問い合わせ・設計・資材調達・施工管理がすべて一気通貫。
全て自分たちで手配、対応するので、費用を抑えたご提案・施工が可能です。
費用に関するご相談も承っておりますので、気になる方はぜひお気軽にお問い合わせください。









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