投資ではなくビジネス

投資ではなく「ビジネス」

本コラムは、2018年8月に村上が運営するコミュニティの会報誌vol.9にて公開した連載コラムを一部編集し特別公開するものとなります。

不動産投資は、投資ではなくビジネスと捉えるべきです。不動産の経営を成功させるためにどう考えるべきなのか、是非ご覧ください。

不動産投資× 不動産経営〇

寒いですね、
いや、まじで寒いですね。

もう生きていくのが嫌になるくらい寒いです。

昔は冬も好きだったのですが、
そんな自分を叱ってやりたいです。

そんな寒い時こそ、
不動産活動です。
(ちょー適当です)


今回は少しマジメな内容です。

私は事あるごとに、
不動産投資はビジネスだ!

と言っていますが、
先日何かの話の最中、
名言を作ってしまいました。

「株式投資は事業計画がつくれない、
不動産投資は事業計画がつくれる」

いかがでしょう、
しっくりきませんか?

村上名言集に載せておきます。

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ただの自画自賛っぽい気もしてきましたが、
まさにこれが答えだと直感でわかりました。

不動産投資って、
投資って名前が付くから
みんな勘違いしてしまうと思うんです。

名前を変えるべきです。

不動産大家業、
不動産賃貸業、
不動産オーナー業、
不動産経営業、
こんな感じが良いです。

投資と事業の違い

投資と事業(ビジネス)の違いって何でしょう。

たくさんありますが、
一番は自力か他力か、
だと思います。

ここではわかりやすく、
株式投資と、
不動産経営(投資)で比較してみましょう。

株式投資
・この会社のサービスは流行るだろう(たぶん)
・経営状況も良いし今後も伸びるだろう(きっと)
・不祥事が報道された、下がるんじゃないか(おそらく)

そうです、
全て未来予想なんです。

しかもそれらの情報は、
全て2次情報、
または3次情報です。

信ぴょう性もわからない情報をもとに、
自分の勘を頼りに、
エイヤーで購入、
これが多くの株式投資です。

自分事ではなく、
他人事なんです。

情報自体は、
・ネット証券口座
・四季報
・日経新聞
・その他情報サイトor雑誌

こんな感じです。
自分で動くことはなく、
誰かと関わることもありません。

動いたところで、
出どころ不明の3次情報が集まり、
やはり最後は勘だよりです。

そして全ては他力
自分が見込んだ、
何となくの予想を元に、
余剰資金を投下するんです。

結果は、
自力で何とかなる問題ではありません。

様々な外的要因にも左右されます。
特に最近顕著なのは、
グローバル化というヤツです。

各国の大統領の一言だけでも
株価は大きく変動してしまうのです。

そこに、
私たち個人の行動は関係ありません。

関係のないところで、
儲けたり、
損をしたりします。

他人の会社に、
未来予測をして、
お金を預け、
タイミングよく売買する。

これが一般的な投資なのです。

それがダメだと言っているのではありません。
事実、私も株式投資は好きですし、
ずーっと継続してやっています。

それでは不動産はどうでしょう

不動産投資
・自分で収支を作成
・自分で儲かるか否かを判断
・自分で運営し収益を上げる
・自分で決算をして税金を納める
・自分で作り上げた物件を売却し、利益を得る

全て自力です。
他力なところはありません。

各国の偉い人が何をしようが
我々賃貸経営者のミクロな市場には、
特段の影響は及ばないのです。

情報も自分の足で稼ぎ、
実物も自分の目で見て、
関係各社と緊密に打ち合わせをし、
汗水たらして運営します。

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自分の行動次第で、
安く買え、
高収益を生み出し、
節税し、
経費を使い、
収益を得る。

それも事業に対する融資を受けて、
です。

「投資の部分まったくないじゃん!」
ってことに気が付きます。

むしろ、
自分の事業に将来性を感じ、
融資してくれる銀行が投資家、
自分は投資される側、

この方がしっくりきます。

不動産は投資なんかではなく、
れっきとした事業、
あなたはその事業主であり、
経営者です。

よくある不動産パッケージ商品は、

「融資もお任せ、
運営もお任せ、
オーナーは毎月チャリンチャリンとお金が入り、
ただ通帳を眺めていれば良いんです!」

みたいなアホ丸だしなキャッチコピーが多いです。

・融資もお任せ
あなたが借金するんですよ?
返すのはあなたですよ?
業者は関係ないんです。

・管理もお任せ
あなたの物件ですよ?
埋まらなくても業者は困りませんよ?
工事があれば儲かるのは管理会社ですよ?

お客さんでいてはダメです。
株式投資感覚ではダメです。

経営者になってください。


銀行目線で考える

不動産投資家は、
自分で見て考え、
勝算を確信し、
業者に買付を入れ、
交渉をまとめる。

それら自分の事業をプレゼンし、
銀行から融資と言う投資を受けるのです。

そう考えると、
銀行の視点も見えてきます。

この人にお金を貸しても大丈夫だろうか?
不動産を継続して運営できるのだろうか?
不動産がうまくいかなかったら、
給与から返済するのだろうか?
他に返済に充てられる資産を持っているのだろうか?

買おうとしている物件は、
将来にわたって需要はあるのだろうか?
修繕費は大丈夫だろうか?

病気をしないだろうか?
家族は助けてくれるだろうか?
何かあったら相続する人はいるだろうか?

ドンドン不安は募ります。
しかしそれは当然です。

通常のビジネスで言えば、
新設された会社の9割は
5年で倒産すると言われています。

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ですので、
普通のビジネスでお金を借りるのは大変なことです。

ちなみに弊社、
株式会社コン・パスは、
2019年7月にめでたく7期目を迎えました。

お祝いのお言葉や、
お花などが届くのですが、
どちらかというと、
商品券とか、
商品券とか、
商品券が喜ばれます。

または、
現金とか、
現金とか、
現金も良いですね。

・・・この辺でやめときます(汗

話を戻しまして、
多くの会社が起業してすぐに倒産してしまうため、
実績、
信用を積み重ね、
小額の融資を繰り返し、
徐々に拡大していく必要があるのです。

不動産の場合は、
その物件自体の担保力があるので、
その部分は回収の見込みが立ちますが、
担保を超えた部分に関しては、
未知数です。

その未知数の部分を、
本人の属性や経歴、
金融資産でカバーします。

そのため、
経営者や個人事業主ではなく、
サラリーマンの融資が通りやすくなるのです。

サラリーマンは安定収入があり、
事業で失敗することもなく、
福利厚生もあるため、
貸す側からするとリスクが少ないんです。

確率論です。

先ほど言った通り、
起業家の9割は失敗します。

その結果、
破産、
夜逃げ、
無収入になる可能性が高いのに対し、

サラリーマンが道を外す可能性は、
極めて低いのです。

なかなか融資がつかない、
フルローンが難しい、
相手にしてくれない、

・・・。

当然です。
だって、
不動産はビジネスですから。

難しくて当たり前、
壁にぶつかって当たり前なんです。
それを乗り越えてこそ、
真の経営者となれるのです。

自分本位で考えるのではなく、
自分に投資をしてくれる、
銀行の視点で考えることが重要なんです。

私は日々銀行のことを、
罵っております。
(それはその通りなのですが)

しかし銀行から見れば、
経営をしたことのない、
なんの実績もない、
そしてその覚悟もない人に、
お金を貸すのはリスク以外の
なにものでもありません。

最近では私が以前から忠告していた通り、
不動産業界が急変してきています。

不正問題が発覚し、
そもそも業者経由での融資申し込みが、
信用されなくなってきています。
そうなった時、
全てのオーナーは自分で銀行と話す必要が出てくるのです。

考えてもみてください。

不動産はビジネスです。
ビジネスオーナーであり、
経営者であるあなたが、

直接銀行と話さず、
第三者が代理で融資の相談に行く。

おかしくないですか?
なぜお金を借りる本人がそこにいないのか。

業者はあなたの物件を購入するのではありません。
運営するのでもありません。

あなたに売却し、
その利益を得ているんです。

あなたのために融資を通すのではなく、
自分の利益のために融資を通すのです。

利益が相反している相手に、
全てを任せていいわけがないんです。

銀行目線で考えてください。
どんな人だったら信用できるか。
どんな事業計画だったら安心するか。

経営者目線で考えるのです。
投資家目線ではありません。

自分で稼ぐ、
それが不動産経営なんです。

投資家ではなく経営者

なぜ私はこれほどまでに、
「投資ではなくビジネス」
という言葉にこだわるのか。

それは、
あまりにも多くの失敗者を見てきたからです。

経営者は失敗=借金です。
投資家は失敗=資産の減少です。
不動産投資は失敗=借金です。

余剰資金の投資ではなく、
借金をして起業するビジネスです。

甘い考えは捨ててください。
勝ちにいくための強い精神力を持ってください。

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他人任せでは勝てません。
自分で行動しなければ勝てません。

近年の不動産投資家の失敗は、
不動産投資という言葉を
使ったことによるものではないかと最近よく思います。

ここで、
私は不動産投資という言葉を、
不動産経営と呼ぶことにします。

不動産投資、
改め、

不動産経営です。

なかなか浸透しないでしょうが、
その言葉の重みを伝えることにより、
安易な気持ちで参入し、
安易に負ける人を減らせると思うのです。

あまりにも多くの方が、
不動産で失敗しています。

もしくは、
それにすら気づいていない人も多く、
これから業界は大荒れしていきます。

会員の皆様は、
「ビジネス、ビジネス」、
「儲けろ、儲けろ」、
「動け、動け」、
などと、
私が壊れたスピーカーのように連呼しているので、
違和感がないでしょう。

しかし世間一般では不動産投資を、
金融商品を買うかのような感覚の人が大半です。

中には、
物件を一度もみず、
収支も作らず、
銀行と話したこともなく、
管理会社と話したこともなく、
自分が何をしているのかさえ分かってない人もいるくらいです。
※本当です

くどいようですが、
投資は他人任せ、
ビジネスは自分次第です。

自分で動けば結果も変わる、
自分次第で勝ちも負けもする、
それが不動産経営です。

2018.8 村上


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