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我が秘められし制作 2024 3/7 怪しい笑顔をどう描くかー「おにぎり絵」の巨人の顔をウォーホルの絵を参考に考える


おにぎり絵の制作の続き

↓詳しくは3/3〜3/6を参照

左の巨人の顔についての人のアドバイス

今日はおにぎり絵の左の巨人の顔を考える。
以下、人のアドバイス。

左の巨人の顔に影が落ちて、笑顔の表情が立体的になり、何を考えているか分からない多義的な怪しい笑顔が作れれば、おにぎり立体の海苔に平面的に描かれる「えがお」の文字と対比されて、いいのではないか。

アドバイスを鵜呑みにし過ぎて、その通りにする事を制作のゴールに設定すると、リアルタイムで起こっている事をその都度判断する主体性を見失う事になる。そういう経験はこれまでよくしてきた。アドバイスを参考にしつつ、私は自分で制作のゴールを決めるため、今何が起こり、問われているのかを自分で考える必要がある。

ウォーホルのワトソンの笑顔

左の巨人の笑顔は、ウォーホルのこの絵を参考にしようと思う。

アンディー•ウォーホル アメリカの男(ワトソン•パウエルのために) 1964年

モデルであるワトソンの唇の線が、影によって斜め上の右頬にまで延長され、顔右側面に落ちる影と合流する。そうして作られた影の形は、ワトソンの口角を三日月形に急激に引き上げ、笑顔の表情を強調して拡大するように見える。

ここでワトソンの表情を影を抜いて見ようとすると、微かにはにかんでいる表情が読み取れるが、読み取り最中にどうしても影が入り込んできて、不気味なほど口角を引き上げてくる。絵の中でワトソンの笑顔は、はにかみ笑顔と、それが影により強調された不気味な笑顔と二重化している。二重化した笑顔はそれぞれ観者の認識上でバラバラになったり、影を通して繋がって混同されたりする。

影はワトソンの顔右側面の凹凸と影内部の奥行きの空間を浮かび上がらせる。それらの空間にワトソンの笑顔は浸透し、笑顔は表情でありつつも空間になり、その奥行きをもって笑顔の意味が多義化する。

ワトソンの笑顔が影によって二重化、空間化して意味が多義化する事を、おにぎり絵の左の巨人の顔にうまく導入できれば、おにぎり立体の海苔に平面的に描かれる「えがお」の文字との対比が可能になるのではないか。

こうして左の巨人の顔を、ワトソンの絵を参考にしてドローイングしていく。左の巨人のモデルとなったジル絵の左の人物の顔の印象も取り入れながら。

おにぎり絵の左の巨人の顔のドローイング

おにぎり絵の左の巨人の顔のドローイング

上から縦2列目の右の顔を候補として、明日習作に描き込んでみよう。

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