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トリガや自動化で問い合わせ対応以外をなんとかした話

この記事は Zendesk Support/Guide/chat/talk/Explore Advent Calendar 2019 の 16日目の記事です。

法人向けの名刺管理サービスでテクニカルサポートをやっている村松といいます。主な担当は雰囲気です。
今回は、Zendesk のトリガや自動化を使ってメインの問い合わせ業務以外を少しだけなんとかした話を書きます。
「こんな使い方あるんだ」「うちの業務にもこれ使えるかも」と思ってくれる方が一人でもいれば嬉しいです。

チリツモな社内共有(エスカレーション)

当社のサポートは、サービスの使い方、仕様に関するお問い合わせに対応することが業務範囲です。
そのため、契約に関するお問い合わせや運用相談などは関係部署に共有して担当者から対応してもらうフローになっています。
そんなとき、いままで発生していたジレンマと解決した方法を紹介します。

いままで
担当以外の問い合わせ(契約や運用相談)が発生した場合、社内の情報共有ツール(Workplace)に移動して担当者に「これこれこういう問い合わせがあったので対応してね。サポートからは担当者から連絡しますと伝えて対応終了しますね。」という内容を共有していました。これ、あるあるかと思います。

このときの問題点は以下2点
・いったん Zendesk から離れて Workplace を開かなくてはならない
・連絡フォーマットはテンプレート化されているものの、必要な情報(お客様の情報など)はコピペしなくてはならない。さらに問い合わせ内容をサマったりもしなくてはならない。

↑ これ、単体ではたいした作業ではないのですが、結構チリツモなのです。そこで、トリガを使ってうまいこと連携できないか考え始めた結果、こうなりました。

チケットフィードの内容を条件にトリガを組んで POST で送る内容を動的コンテンツに入れてターゲット(拡張機能)でかんたん連携

一文で書くともはやなんなのかわかりませんが、ざっと説明します。大まかな流れは以下のとおり。

1. エージェントが「これサポート対応じゃないな」と思ったらチケットフィールドで連携先を選んでチケットを更新する
2. トリガが動いて URLターゲットに POST でデータを送る
3. POST で送る内容は動的コンテンツで管理
4. ターゲット先は Workplace の API になっていて、メンション先やら記載内容やらを Workplace の所定グループに書き込む

この流れが実現すると、実際の作業時間は数秒の短縮かもしれませんが、エージェントは Zendesk から離れなくて良いですし、体感的には爆速なのです!

各種設定は以下のとおりです。
チケットフィールドに「手動対応(振分・転送)」という項目で、フィールドの値を以下に設定する。

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ターゲット(拡張機能)でURLターゲットを選択して送信する内容を設定する(既に連携しているサービスもあります)。
Workplace の場合は POST するので URLターゲットです。

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投稿したい内容を送る際は、動的コンテンツを使ってデータを代入できます。{{dc.to_XXXXX_body}} の部分が動的コンテンツ。

https://XXX.XXX.XXX/YYYY/feed?message={{dc.to_XXXXX_body}}&access_token=XXXXXXX

動的コンテンツで設定している中身はこんな感じ。

@[XXXXXXX] ← メンション先
to:営業部
以下のお客様から、契約、解約、削除関連のお問い合わせがありました。
お手数ですが、確認と対応をお願い致します。
 
チケットURL:{{ticket.link}}
などなど

そしてチケットフィールドで連携先を選択して送信した時に、ターゲットに対して内容を送信するトリガを作成。

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Workplace の場合は、ターゲットに送られた内容を取得するための bot が必要ですが、それさえクリアできれば万事OK!

自動化で催促業務を簡単に

さらに自動化について。当社は名刺をスキャンするためのスキャナとタブレットPCをお客様にレンタルしていまして、例えば機器の不調等で交換対応となった際は以下のフローが発生します。

1. 機器の送付先を聞く
2. 新しい機器を送る
3. お客様があたらしい機器を設置(ハッピー!
4. お客様が古い機器を返却する

この際、時に 4. の工程がなかなか進まないお客様がいらっしゃいます。
当社としては返却された機器は動作確認して新たな在庫として確保したいのですが、返却していただかないことにはそれもままなりません。

そのため、しかるべき催促をして、最終的には督促させていただくこともあるのです。

その際に定めた方法を、自動化を使って処理しています。

自動化で催促メールを送ってそれでもダメなら Fax 対応

当初は交換のメールを送ってから n日後、n日後、n日後に所定のメールを送れればいいなと思っていたのですが、自動化の条件に「メール送信日」というのが設定できなかったので、Zendesk サポートに問い合わせました。

すると交換のチケットをタスクにして期限を設定すれば、その期限を条件に自動化が設定できるとのこと。そのため以下の流れでフローを設計しました。

1. 機器の交換が決定。機器の送付日と到着日が決定
2. 交換のチケットをタスクに変換してタスクの期限日に機器の到着日を入力、ステータスは保留とする
3. 登録した到着日を起点として、n日後、n日後、n日後にメールが飛ぶ
4. 機器が到着すると、着荷確認した部署からその連絡がサポートにくる
5. 連絡をもらったサポートは該当チケットを解決済みにする(解決済みには催促メールは飛ばない)

この流れが実現すると、エージェントの作業負担とオペレーションミスによるリスクがぐぐっと減るのです。多謝!

実際の設定はこんな感じ

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ポイントはチケットをタスクにしたことで期限を設定できることです。
期限を起点として営業時間でメールを送ることができるようになりました。

できれば自動化で送ったメールもチケットに貼り付けてくれると有り難いのと、自動化で送るメールの宛先はリクエスタだけじゃなくて CC にも送れるようになって欲しい、と思っていま自動化のアクションみたら「リクエスタとCC」っていうのができていた!いつの間に!

こういうところも Zendesk の良さですね。なんだか長くなりましたが、こんな感じでお開きとさせていただきます。

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