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法律のつくり方を調べてみる

法律ができるまでの流れ全体の概要

法律には内閣提出と議員発議がある。
議員発議の場合は議員が、内閣提出の場合は各省庁などで法案を作成して議長に提出。
委員会の審査を経て、本会議で討論、可決すれば法律が成立。

法律ができるまで概要図(参議院ホームページより引用)

内閣提出の法律ができるまで

上の図の一番上、右側からはじまる「内閣提出」のルートの詳細

  1. 法律案の原案作成

  2. 内閣法制局における審査

  3. 国会提出のための閣議決定

  4. 国会における審議

  5. 法律の成立

  6. 法律の公布

ここでの「1. 法律案の原案作成」の中で、必要な場合に法制審議会に諮問する。

法制審議会について

法律案の原案作成

内閣が提出する法律案の原案の作成は、それを所管する各省庁において行われます。
各省庁は所管行政の遂行上決定された施策目標を実現するため、新たな法律の制定又は既存の法律の改正若しくは廃止の方針が決定されると、法律案の第一次案を作成します。

この第一次案を基に関係する省庁との意見調整等が行われます。
更に、審議会に対する諮問又は公聴会における意見聴取等を必要とする場合には、これらの手続を済ませます。
そして、法律案提出の見通しがつくと、その主管省庁は、法文化の作業を行い、法律案の原案が出来上がります。

https://www.clb.go.jp/recent-laws/process/

法務大臣から諮問が発せられる→法制審議会が招集?される→議論→法律案提出の見通しがついたら法文化の作業を行い法律案の原案完成

法制審議会ってどんなものか

https://www.moj.go.jp/content/001342535.pdf

  • 委員20人以内で組織

  • 委員は学識経験のある者から法務大臣が任命

  • 委員の任期は2年

「法務省だより あかれんが Vol.40」より常設記事「お答えします「法制審議会」について」
  • (平成24年の時点で)147の答申が今までに行われ、法律案として成立したものは137

  • 答申が行われれば大半は法律案として成立するが、全てではない

  • 法制審議会で出された答申はあくまで法律案作成の中の1プロセスで、そこから委員会で検討、国会に提出、国会で可決、などを通して初めて法律として成立する

法制審議会について思ったこと

法制審議会が答申した内容はほとんどの場合法律として成立するところまで行くが、そもそも内閣からの要請で法務大臣が諮問、審議会招集、委員の任命を行なっているため、基本的には与党内部で作ることに決まった法案に大筋では賛成的意見の委員が集められて議論を行い、国会ではその議論の結果である法律案に与党議員が賛成するので当然ほとんど可決するということだと思う。

つまり逆に、法制審議会が招集されたときの内閣・国会の状況と、答申後の国会の状況が変わっていれば、当然に否決もありうるということだと思う。

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