見出し画像

一流は「いざ」を装力でおさめる

装力、と書いて「そうりょく」と読む。
装う力。

タレントやモデルには仕事のときにスタイリストがつくけれども、
ビジネスパーソンにはスタイリストがつかない。
オフィシャルな場でもプライベートなイベントでも、
スタイリストはついてくれない。

タレントやモデルになぜスタイリストがつくのか。
印象勝負だからである。好感度が商品価値だからである。

じゃあ、ビジネスパーソンに印象勝負の場面はないのか?
第一印象で信頼度が決まってしまうことはないのか?

仕事はできるのに、同僚の結婚式では無知丸出し。
礼服は着てるけど、シャツがボタンダウンだったり、
仕事のときと同じ靴を履いてきてたり。

パーソナルスタイリストの政近準子さんによると、
装いとは、その人の
・教養
・価値観
・ステータス

があらわれる。

わたしはこのところずっとTシャツで通している。
わたしの似顔絵が描いてあるTシャツ。
わたしのアイデンティティアイテムだから、
よほどその場にそぐわない場面を除いて、
すっとそのTシャツで過ごしている。

わたしはわたしでこれで価値観を表現している。
(……結果としてそうなっているって、政近準子さんから教えてもらったんだけど……)

むらさんTシャツ

さて、昨日の大隈塾(リーダーシップ・チャレンジ)は、
政近準子さんがゲスト講師だった。

一流は「いざ」を装力でおさめる。

「いざ」というときがある。
ピンチのときの記者会見、謝罪会見。
お祝いごとに参列するとき。
装いで教養、価値観、ホントのステータスがあらわれるとすれば、
ピンチのときに服装でメッセージが出せれば、
その人は一流である。
お祝いごとに間違った服装をしていれば、
その人は残念ながらホントの一流ではない。

それは、有名人とか経営者だけのことだろうか。
わたしたち名もなき一人の人間だって、
結婚式、お葬式、冠婚葬祭はある。
ビジネスでの勝負どきがある。
人生での勝負どころがある。

ファッションはセンスではなく、知識である。
知ってるか知らないかである。
知っていれば結婚式で恥をかかなかったかもしれない。
知っていれば晴れの式典で笑われなかったかもしれない。
(しかも本人には気がつかないように笑われている)

知っていれば勝負に勝てたのに、
もしかしてあなたのプレゼンが他社に負けたのは、
プレゼンの内容ではなく、
プレゼンのときの服装だったのかもしれない。

毎日の服装を「無難」なものにしていると、
「いざ」というときを乗り越えられない。
服装の知識があって、あえて「無難」とか「普通」にしているのか、
みんながそうだから「無難」にしているのか。

「今日はなぜその服装なの?」
という問いに答えられるか。
その「無難」は自己表現なのか。

ビジネスパーソンには、知力と体力加えて装力が必要。
世界情勢や社会状況、日々の世の中のこと。
仕事に必要な知識、
コミュニケーション力、想像力、傾聴力などの知力、
身体とマインドを健康に保てるコンディショニング力、
と、装いによって自己表現できる装力。

知力、体力、装力。
学び続けて、いつも最新の状態にしておこう。